紳士ギャング

解説

「嵐の翼」「不在証明なき犯罪」のサリー・アイラース、「深夜の出来事」「419号室の女」のジェームズ・ダン、「オーケストラの少女」「恋のみちぐさ」のミッシャ・オーアが主演する映画で、チャールズ・F・ベルデンのオリジナルを「民衆のために」のブルース・マニングが脚色し、「ピストルと音楽」「ロスチャイルド」のアルフレッド・ワーカーが監督し、「大陸間諜戦」のミルトン・クラスナーが撮影したもの。助演は「孔雀夫人(1936)」のデイヴィッド・ニーヴン、「情無用ッ」のウォーレン・ハイマー、「大学の人気者」のグレイディ・サットン、「ある父の横顔」のサーストン・ホール等である。

1937年製作/アメリカ
原題または英題:We Have Our Moments

ストーリー

米国の小都市で小学校教師をしているメリイは、夏期休暇を利用して憧れの欧州を見物しようと許婚クレム・ポーターに計ったが彼が同意しないので一人乗船した。船中で彼女はジョン・ウェード探偵、英人ギリング、およびラザフォード夫妻と親しくなった。ラザフォード夫妻は富豪らしく装っているが実はある銀行から10万ドルを奪って逃走する途中だった。ギリングはラザフォードと計って10万ドルをそれに相当する英貨と交換すべく申し出たが、ウェードの眼が身辺に光っているのに勘づいて、輩下のスマクシイに命じメリイのトランクにその大金を隠させた。メリイやラザフォードの一行はモンテ・カルロへ上陸することになった。その時メリイのトランクは税関の調べを受けそうになったが、ウェードの口添えがあったのでそのまま通過した。上陸するとウェードはモナコの探偵部長エンリコの応援を得て悪人逮捕に活動を始めた。ホテルについたメリイは、旅装を解くとトランクの中に思いがけない大金があったので驚いてギリングに相談し、ひとまずそれを室内に隠匿することにした。ギリングが彼女をカジノに誘い出し、その後で隙に乗じてスマクシイがその金を抜き取る段取りであった。警察当局ではメリイも悪人の一味であるとにらんでついにラザフォード一味とともに彼女も逮捕された。しかし彼女の申し立てと、彼女を愛するウェードの配慮によって危ないところで彼女は一味と無関係であることが証明され、疑惑が晴れて出所した。折柄クレムがあとを追って現れたが、彼女が拘引されたと聞き婚約を解消して去る。そこでメリイは本当に愛するウェードに迎えられ彼と新生活を開く。

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