白い肉体

解説

「鷲と鷹(1933)」「未亡人倶楽部」のスチュアート・ウォーカーが監督した映画で、「酔いどれ船」の作者ノーマン・レイルー・レインと「響け応援歌」の脚色者フランク・バトラーが合作した戯曲に基づいて「恋の凱歌」のサミュエル・ホッフェンシュタインが「裏町」のグラディス・レーマンと共同して脚色に当たった。出演者は「鷲と鷹(1933)」「心の青空」のキャロル・ロンバード、「暴君ネロ(1932)」「獣人島」のチャールズ・ロートン、「新世紀」「ビール万歳」のチャールズ・ビックフォード、「妾は天使じゃない」「ゆりかごの唄」のケント・テイラーの面々でその他ジェームズ・ベル、チャールズ・ミドルトン、クロード・キング等が助演。撮影は「青春の頬杖」「鷲と鷹(1933)」のハリー・フィッシュベックの担任である。

1933年製作/アメリカ
原題または英題:White Woman

ストーリー

ジュディスは夫に死に別れて彼、アフリカの酒場で唄姫となって暮らしていたが、ある時原住民相手の奸商プリンに見初められ、伴われてプリンの根拠地たる蛮地の奥地へ這入って行った。そこにはプリンの4人の部下がいたが、プリンは至極冷酷な男だったので、その中でもハンブリイという男はプリンの残忍性に堪えかねて逃げ出した。そして、その途中、プリンの命令で原住民に殺されてしまった。こうした有様を知っている、これもプリンの部下であるデイヴィッドは冷酷なプリンに連れられて来たジュディスの身の上に同情し、それがいつか愛と変わって行って、2人の心が今にも燃えんとし始めた。プリンはそれを知ると嫉妬のあまり、ジュディスからデイヴィッドを遠ざけるべく、孤立した危険な繩生も置く深い蛮地へ派遣した。デイヴィッドは彼の命令を拒絶した時のプリンの酷い仕打ちを知っていたので、やむなく、ジュディスの身を案じながら旅立った。そうこうするうちにプリンが原住民にインチキな品物を売り付けたことがばれて原住民の憤怒を買い、原住民たちは太鼓を鳴らして仲間を集め、プリン等を襲わんとした。デイヴィッドは自分たちの身の危険を知ると同時にジュディスの身をも案じ、急ぎ立ち返って、プリンから彼女を奪い、ボートで川を下って逃げた。この時、これもプリンの部下であったジューキイも一緒だった。彼は自分の可愛がっていた猿がプリンに殺されたことからプリンに反感を持ち、デイヴィッド等と逃げる時、プリンのあらゆる武器を河に投げて行った。プリンは彼らのボートのガソリンを抜いて置いて、途中で原住民に殺させようと企てたが、ハンブリイの代わりに来た豪の者バリスターの気をきかした処置に裏切られ、デイヴィッド等は無事に逃げてしまった。やがて、原住民たちが身近く迫って来た。残っている者はプリンとバリスターだけで、プリンは機関銃を取り出そうとして初めてそれがなくなっているのに気がついた。そこでプリンはバリスターを相手にカルタなどをやって余裕を見せていたが、バリスターが原住民の毒矢に倒れたのを見ると、今はこれまでと無防御のままで原住民の群のなかに飛び込んでいった。

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