上海目指して

解説

「飛入ボクシング大勝利」「人間力」と同じくリチャード・ディックス氏がメアリー・ブライアン嬢を相手役として主演したもので、エドワード・S・オライリー氏作の物語をレイ・ハリス氏と共同してジョン・グッドリッチ氏が脚色し、「夜会服」「ニューヨーク」等と同じくルーサー・リード氏が監督した。助演者はジョスリン・リー嬢、ジョージ・アーヴィング氏アーサー・ホイト氏及び駒井哲氏である。

1927年製作/アメリカ
原題または英題:Shanghai Bound

ストーリー

中国の楊子江を遡航する小汽船ホイ・ピン號が上流の小港長漣に碇泊中のこと船長と運転士と油注しを残して中国人船員が全部下船した了った。この時陸上では大鳳という悪漢の親分が饑餓にせまっている多くの苦労を使嗾して排外気分を煽り立てていた。そして計らずも町に入って来たアメリカ人の旅行者四名がこの騒ぎの渦中に捲込まれ危害を被らうとした。それをホイ・ピン號船長が中国事情に精通しているジム・バックリンが救い、ホイ・ピン號に乗せて上海へ下ることになった。ところでこの4名のアメリカ人というのがこの航路の汽船会社の社長ロバート・ルーデンの一行で、我侭や贅澤を言って船長を困らせた。船員に下船されて手不足で弱っていたバックリン船長は断乎として彼らに労働を命じた。旅行者は大いに憤慨し船長の職権を奪ったが、それでは船の操縦が不可能なので再びバックリンを船長とした。かくて船は豫定通りに河口へ進んで行った。ロバート・ルーデンの娘メアリーは船長の男らしい態度に深く心を動かされた。大鳳は上流地の情報を上海に知られてはと考え途中に於いてバックリン船長等を亡き者にせんと企て、龍ヶ瀬に先まわりして綱や丸太を用いてホイ・ピン號を食い止めに掛ったが、船長バックリンの果断によってこの企ても失敗に帰した。しかしこの時バックリンは河中に敵と格闘して行衛不明になった。旅行者たちが無事に上海のホテルに落着いた時アメリカ海軍士官たちの訪問を受けた。その中にバックリン少佐こそホイ・ピン號の船長で米海軍の亜細亜情報部長として未来ある有為の少壯士官だった。

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