盃の内側
解説
「外側と同様に人は心の内側をも清くせねばならぬ」--これがウィンストン・チャーチル氏が小説「盃の内側」を書いた時の主題であった。しかしジョージ・デュボア・プロクター氏によって脚色され、アルバート・カペラーニ氏によって監督されたこのコスモポリタン映画はその主張を徹底的に示すことにおいて失敗している。--ニュース誌記者ローレンス・リード氏はこう言っている。主役は「ブライド13」主演のマルグリット・クレイトン嬢と、「浮世離れて」「剣の舞」等出演のウィリアム・カールトン氏。その他エディス・ホーラー嬢、デイヴィッド・トーレンス氏等が出演している。
1921年製作/アメリカ
原題または英題:The Inside of the Cup
ストーリー
銀行家エルドン・バーは宗教に帰依した風を装う偽善者であった。価値なき株を買い付けて中産階級の人々から汗の結晶ともいうべき金を巻き上げることは彼にとってなんでもなかった。彼のため無情にも職を奪われ家を失ったリチャード・ガーウィンは妻子を連れて貧民窟に陥ってしまった。この所業を見たエルドンの息子アリスンは憤然家を去って自活する傍ら貧民の味方となる。エルドンの息子プレストンはケート・マーシーという貧しい女店員と恋仲であったが、父のためにその恋を割かれ、絶望の末家を棄てて陋巷に走る。ケートも悪友にさそわれて堕落した生活に入ってしまう。エルドン等が後援する教会に新たに赴任してきた牧師ジョン・ホッダーは偽善者たちの手先に使われ、神聖なるべき神の殿堂を貧しきものには閉じて、有産階級のみの占有物としていたが、エルドン等の偽善を知って憤慨し、人々の前で彼等を痛烈に罵倒し、貧しき人々をも教会内へ歓迎する。エルドンはガーウィンに恨みの一弾を放たれて死に瀕し、最後の息の下から家出した娘と息子とに我が罪を謝し彼等の恋を許して死ぬ。アリスンは牧師ジョンと恋仲になる。非
スタッフ・キャスト
- 監督
- アルベール・カペラーニ
- 脚色
- ジョージ・デュボア・プロクター
- 原作
- ウィンストン・チャーチル
- 撮影
- アレン・G・シーグラー