恋人強奪
解説
「あれ」「乱暴ロージー」「フラ」と同じくクララ・ボウ嬢主演喜劇で、ルイ・ヴェルヌイユ氏作の舞台喜劇に基いてホープ・ロアリング女史が執筆した映画物語をアグネス・ブランド・リー女史が脚色し「近代女風俗」「モダン十戒」と同じくドロシー・アーズナー女史が監督したもの。ボウ嬢を助けて「つばさ」「デパート娘大学」出演のチャールズ・バディー・ロジャース氏「錯覚恋愛」「弥次喜多消防の巻」出演のジョセフィン・ダン嬢の二新進俳優を始め、老練ジョセフ・スウィッカード氏、ハーヴェイ・クラーク氏等が出演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:Get Your Man
ストーリー
フランスの都パリから程遠からぬアルバンの公爵邸で、公爵とヴァランの候爵とが各々の愛児を将来結婚させようという約束を取交したことがあった。そのことがあってから17年の年月は流れ、アルバンの公爵さまの令息ロベエルと、ヴァランの候爵さまの令嬢シモオヌとはいよいよ数日のうちに結婚の式を挙げねばならぬことになった。その結婚の買物のためパリへ赴いた若様のロベエルは、蝋細工陳列館で偶然のことからナンシー・ウォーシントンと呼ぶアメリカ娘と知合いになり遂に一夜をパリで明かした。このアメリカ娘ナンシーは元来伯母に連れられてパリ見物に来遊していたのであるが、不圓馴れ初めたフランスの若殿様ロベエルのことが思い切れず、如何にかしてこのロベエルとシモオヌとの古風な婚約を破棄させねばならぬと決心した。一計を案じたナンシーはある日わざわざアルバンの公爵邸の前に自動車をぶっつけてうまうまと公爵邸に滞在することになった。ところがその時には既にヴァランの候爵が令嬢シモオヌを伴って公爵邸に来ていた。そこでナンシーはまだ色気たっぷりのヴァランの候爵に思わせ振りな素振りをしてさもさも候爵に結婚する気があるように見せかけ、とうとう候爵をしてシモオヌとロベエルの婚約を破棄させて了い、凉しい顔をしてロベエルを手に入れた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ドロシー・アーズナー
- 脚本
- ホープ・ローリング
- 脚色
- アグネス・ブランド・リー
- 原作戯曲
- ルイ・ベルヌイユ