グリフィスの婚礼屋

解説

「ペンキ塗り立て」に続いて製作されたレイモンド・グリフィス氏主演喜劇で、グローヴァ・ジョーンズ氏、キーン・トンプソン氏、ロイド・コリガン氏合作の映画台本によって「奥様お耳拝借」「弱虫大手柄」等と同じくアール・C・ケントン氏が監督したもの。グリフィス氏の相手役は新進花形アン・シエリダン嬢が勤め、ハラム・クーリー氏、アイリス・ステユアート嬢、ブイヴァン・オークランド嬢などが助演している。

1927年製作/アメリカ
原題または英題:Wedding Bill

ストーリー

アルジー・ヴァン・トウイツダーは花婿添人として数え切れない程の結婚式に立ち会って結婚式を呪うようになっていた。その彼が自ら花婿になることになったのには次のようないきさつがあったのだ。アルジーの親友のトムがマーカム嬢と結婚することに決まった時、トムはユウマスカモヴァ夫人という不良婦人に強請られた。夫人はトムの恋文を返すから1万ドルの首飾りをよこせ、然らずんば恋文をマーカム嬢に見せる、と言うのでトムは困却し嫌がるアルジーに事件の調停を頼んでしまった。アルジーは首飾りを手紙と引き換えに夫人に与えて然る後首飾りを盗み返す計画を立て、先ず宝石店に行って2万5000ドルの首飾りを5時まで信用借りした。その時彼は美しい処女を見初めたが、支配人が彼をひきとめたので彼女がどこの誰だかわからなかった。アルジーはマーカム家で明日の結婚式の下稽古をするというので出掛けて見ると、彼が見初めた処女はマーカム家の秘書ブルース嬢だったことを発見して早速水を向けると彼女も気がある様子に喜んだ。そこへユウマスカモヴア夫人が訪ねて来たのでアルジーはトムの変わりに首飾りを夫人に与えた。そして手紙をトムに与えたが首飾りを取り戻すのに手間取った。ブルース嬢はそれを怪しんでアルジーを疑うので彼はトムにブルース嬢に委細を話せと言った。その話を半分ばかり立ち聞きしたトムの花嫁は自分が首飾りをもらうものと合点して、アルジーの手からケースを取った。そのため首飾りは紛失が直ちに発見され探偵は来客の身体を調べ始めた。夫人は驚いて首飾りを鳩籠に投げ込む。それを目撃したアルジーが籠を開くと首飾りは鳩の首にからまってそのまま鳩が飛び出した。アルジーはブルース嬢と共に鳩を追い回してやっと取り戻し宝石店に返して20ドルの安物を買い、折柄追いかけて来たトムの花嫁に与えた。そして彼はブルース嬢のために指輪を買った。

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