禁断の華

解説

「壁の中の声」のバーバラ・スタンウィックが主演する映画で、エディス・フィッツジェラルド及びロバート・E・ホプキンス両人の合作になるストーリーから「激流恋をのせて」「ハリウッド盛衰記」のハーヴェイ・シュウが脚色し「悪魔スヴェンガリ」「地獄の一丁目」のアーチー・L・メイヨがメガフォンをとり、「海の巨人(1930)」「氷原の彼方」のロバート・カールが撮影を担任した。助演者は「狼火」のジェームズ・レニー、「近代エロ双紙」のジョーン・ブロンデル、チャールズ・バターウォーズ、「マルタの鷹(1931)」のリカルド・コルテス、ナタリー・ムーアヘッド等々。

1931年製作/アメリカ
原題:Hicit

ストーリー

有閑娘のアン・ヴィンセントはかねてからディックという若者と恋仲で事実においては夫婦同様の関係にまですすんでいたが、恋愛と結婚について新しい考えを抱く彼女は恋人から度々結婚を迫られているに係わらず容易に承諾しようとしなかった。しかしある醜聞宣伝屋に2人の仲が知れてしまったので彼女は仕方なしにディックの妻になろうと決心した。この時、2人の話を耳にしたアンの昔の恋人プライス・ベーンは彼女に結婚を思い止まるようにと言って現れたがアンの決意は堅くディックと海外へ新婚旅行に去って行った。が飽きやすい男の心は月日の立つ内に妻から離れて行った。アンは満たされなかった。ある日友人のデューキーとジョージーに連れられてナイトクラブへ行った彼女は良人がマージーという女と笑い興じているのを見て日頃の結婚感から別居をしてしまった。ディックの父親も心配して従前通り同棲するようアンを説いたが、彼女はきっぱりとはねつけた。だが離婚をなんとも思わぬ筈だった彼女もマージーから良人が彼女と旅へ立つことを聞くと言いがたい寂しさを感じた。けれどもディックも事実アンを愛していて旅にも行かず彼女のもとへ戻って来たので彼女は本当の夫婦愛というものを知ったのである。

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