「当時の人には驚愕のシネマトグラフ。」キング・コング(1933) コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)
当時の人には驚愕のシネマトグラフ。
内容は、巨大生物の生息する原生林の島。髑髏島に映画撮影に来た一向がキングコングを捕獲して都会に連れ去り、コングが都会で大暴れするパニック映画。好きな言葉は映画内映画の撮影監督を評価する言葉で『あいつはカメラさえあればライオンでも平気に撮るさ!』技術の進歩と共に人の欲望の枯れる事を知らない恐ろしさを表してるなあと感じた。巨大生物の表現も特撮と1925年のモンタージュ論を巧みに使い世界観を観客に信じさせるエンターテイメント性に重点を置いた所は凄い。キングコングと云えばエンパイアスタートビルと美女のポロリだが最初の作品では双方控えめな演出が後々のリメイク作品の温床になったのでだろうなあ。エンパイアスタートビルは1929年10月世界恐慌の最中に考案さえ1931年に建設されたアメリカの復興のシンボルで憧れと希望と経済発展を原始の思考を持つ未開の動物に警告をされ、それを美女が抹殺するあたり当時の世情を上手く表現している勉強する所が沢山ありました。
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