「好みのわかれる演出かも」M:I-2 ばひんぽさんの映画レビュー(感想・評価)
好みのわかれる演出かも
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昔から何回か見ている作品で、いままでは楽しんでみていたけど改めて見たらかなりひどく思えた。
全編通してジョン・ウー臭全快のアクション映画になっていて、シリーズの中で最もドラマチックな作りになっている。これが好みの人もいるとは思うけど、演出がくどすぎて嫌になった。イーサンが無駄にくるくる回る大振りなアクション、何かあるたびにスローモーション&クローズアップ、そして波しぶきやハトである。こういうのは使いどころを限るから盛り上がるのであって、ずっとその調子でやられてもテンポが悪くて覚める。もはやイーサンのアクションは曲芸の域に達している。
ただ、いいところもある。娯楽色が強い本作にふさわしい小物感あふれる敵。昔ふられた女に執着していたり、イーサン(偽者)を殺す時の嬉しそうな顔、そこからの情けない顔、目に灯る炎など笑えるほど。今回目立ったスパイアイテムが出てこないが、その分覆面の重要度が高い。冒頭で敵に利用されたイーサンの変装を敵に利用するというのは面白い。終盤に待ち遠しかった爆発(すぐ爆破する車!)が連発し、チェイスからの最後の肉弾戦の流れも他作品ではなかなかない格闘シーンが素晴らしい。
演出のくどささえなければ細かい変なところも気にならなかったと思う。例えば、キメラの回収の際に「撃つな!」と言っていた敵が最初撃ちまくって奇襲をしかけたこと、ナイアが町に離されたはずのところから一人崖にいた間の描写がないこと(おそらく一人で脱出したのだろうが)、ナイアのTシャツが間違って洗濯したのかと思うくらいピチピチで短いこと…などなど。
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