強力犯
解説
「ラスカ」のレオ・カリーロ、「名門芸術」「砲煙」のメアリー・ブライアン、「反逆者」「千万長者」ノア・ビアリー、「滅びゆく凱歌」「西部戦線異状なし」のラッセル・グリースンの4人が共演する映画で、ヘンリー・ラ・コシットのストーリーを、チャールズ・ローグが改作し、「トレイダ・ホーン(1931)」のジョン・トーマス・ネヴィルが撮影台本にまとめ上げ、「ボルネオの東」「愛欲の渦」のジョージ・メルフォードが監督した。カメラは「砂漠の生霊」「ボルネオの東」のジョージ・ロビンソンが担任である。
1931年製作/アメリカ
原題または英題:Homicide Squad
ストーリー
署長ミカエル・バックレイの息子ジミーはセントルイスのバックと詐り、悪党仲間に入り込み「ルイ親分」で通っているグレナドの配下として探偵することになった。ルイズ一味はハイジャック(密造酒の横取り)を専門とし最近にもそのために殺傷沙汰まで起こしていた。ジミーはその事件の犯人がヒューゴという手下の1人と、トラックの運転手ジョー・ライリーの2人であることを突き止め父親のバックレイに電話をかけた。これを知ったルイ一味は警官隊の乱入に先立ってジミーを血祭りに上げた。息子を失って激怒したバックレイは暗黒街を総ざらいして犯人を求めた。その署長室にルイは傲然と訪れて来たがバックレイは息子を失った悲しみを告げると彼ルイも18年前に息子を失っていると言って悲しい面持ちをした。これを見逃さなかったバックレイは一策を案じた。彼は警官の遺児でミリーという踊り子の手を借りこれを利用しようと計ったのである。ミリーとジョーとは恋仲で2人はフロリダに逃亡し結婚しようと考えていたが、悪漢仲間は常にそれを邪魔していた。ルイは2人の仲に興味を持っていたがある日ミリーはルイに、ジョーは18年前イタリア人からオランダ人にもらわれていった子だと告げたので胸に覚えのあるルイはジョウこそは自分の子であると直覚的に信じ切るようになった。ジョウとヒューゴは射殺されてしまう。バックレイは完全にジョウとミリイとの恋を利用してルイを危地に陥らしめ自滅させてしまった。ジョーとミリーがフロリダに発った後、バックレイは死にゆくルイにジョーを囮に使ったことを冥途の贈り物にしらしてやった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョージ・メルフォード
- 脚本
- チャールズ・ローグ
- 原案
- ヘンリー・ラ・コシット
- 台詞
- ジョン・トーマス・ネヴィル
- 撮影
- ジョージ・ロビンソン