歓楽の宮殿

解説

舞台劇に基いてベンジャミン・グレイザー氏が執筆したストーリーをブラッドリイ・キング女史が脚色し「蛮勇恋の武者修行」「パレスの騎士」等と同じくエメット・J・フリン氏が監督したもので、主役は「駅馬車(1925)」「紅ばらの唄」等出演のベティー・カンプソン嬢と「サイベリア」「愚者」等出演のエドモンド・ロウ氏とでヘンリー・コルカー氏、ニーナ・マーノ嬢、フランシス・マクドナルド氏、ハーヴェイ・クラーク氏、ジョージ・シーグマン氏等が助演している。因みに本篇の女主人公ローラ・モンテスは十九世紀中葉の欧州各国の帝王貴族文人画工等と嬌名を謳われたスペインの有名な踊女で本篇は彼女の幾多の情事中の一つを現代風に脚色したものである。

1926年製作/アメリカ
原題または英題:The Palace of Pleasure

ストーリー

王党の政府は革命党によって覆されその首領ドン・セバスチアン・エスポルテロは首相となり、王党の首領リカルド・マドンスの首に懸賞金をつけて彼を捕縛しようとした。ゼバスチアンは有名な唄い女ローラ・モンテスに懸想していたが、ローラはむしろリカルドを好ましく思っていたのでセバスチアンには余りはかばかしい返事を与えなかった。リカルドは職工風に変装して隠れ家を出てリスボンの町に出て来た。彼は自分を捕えるためのポスターに悪戯をして歩き、厳重に警戒されている劇場にさえ忍び入り、折から「カルメン」を演じていたローラの楽屋に到って彼女に接吻して立ち去ってしまった。ローラが舞台を済まして帰ろうとして乗った自動車にはリカルドが乗っていて彼女を隠れ家に伴った。間諜のフェルナンデスはそれを追跡した。ローラはフェルナンデスにリカルドを捕らえに来るようにセバスチアンを迎えにやった。ローラがリカルドと結婚式を挙げているところにセバスチアンは来てリカルドを捕えた。リカルドはローラの裏切りと思った。セバスチアンは人心未だ安定しない都に於てリカルドを公然死刑に処することを避け、彼を逃がして密かに狙撃せんと手配りした。それを知ったローラはリカルドのマントと帽子を着けてバルコニーに出て身代りとなった。セバスチアンはリカルドが死んだと思い都に引上げた。リカルドは傷付いたローラを見て彼女の真実を知り彼女との愛の生活を営むべく国外に去った。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く