かわいい毒草のレビュー・感想・評価
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素晴らしかった
町山智浩さんの『トラウマ映画館』での紹介を読むタイミングで見た。読む前に見てけっこうおもしろかったのだが、本を読んだらますます傑作に思えた。
彼女が、主人公に影響されて大いに発狂する。それはもともと彼女がその因子を持っていただけだと思うのだが、しかし、主人公と出会わなかったら平穏な人生を送ることができた可能性もあり、複雑な気分になる。
罪を被って投獄される主人公がまったく後悔していない様子なのも衝撃的で、発狂した彼女がそのまま放置されるのも怖い。
水色のオープンスポーツの車がかっこよかった。彼女のお母さんのセンスなのかな。
恐ろしい
練習中のチアガールに目をつけ、妄想が膨らみ仕事にも身が入らない。しかも、保護観察士アゼナウアーが紹介した林業も勝手に辞め、電話連絡もさぼっていた。15歳の放火と精神病院。何もかも利用して女子高生スー・アンを巧みに惹きつける。彼女にしても好奇心旺盛なため、CIAのスパイ活動に興味津々だ。
映画へ行くと言って化学工場に忍び込むが、見つかりそうになったためにスー・アンが工員を殴り倒してしまう。しかもとどめまでさして、あとはCIAにおまかせ!てな涼しい顔で帰宅したりする。それほどデニスを信頼してしまった・・・
警察からは疑われ、神経も参ってきたようなデニスだったが、てっきり彼を中心としたサイコものだと思っていたら・・・本物のサイコはスー・アンだった!!
結婚まで迫られて、メキシコに逃げようと誘われる。ついに自分の母親まで殺してしまったスー・アン。良心を取戻し、彼女の犯罪に恐れおののくデニス。警察には罪を被って自首しようとしたのだが、その前にスー・アンがデニスの犯罪だと警察に駆け込んでいた。
なんとまぁ恐ろしい。最後にはデニスの妄想癖も治ってしまうくらいに、スー・アンがサイコキラーに変貌を遂げてしまった・・・まさか、最初に飲ませたドラッグが彼女を変えたのでもないだろうけど・・・
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