「【”フリークスたちの逆襲”身体は奇形でも心は清浄なる人達と、身体は普通でも心が異常なる女を対比して描いた作品。ラストの下半身無き姿にされた美しき女の姿はシニカル極まりない作品である。】」怪物団 フリークス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”フリークスたちの逆襲”身体は奇形でも心は清浄なる人達と、身体は普通でも心が異常なる女を対比して描いた作品。ラストの下半身無き姿にされた美しき女の姿はシニカル極まりない作品である。】
■曲馬団で働いている小人・ハンスは、一座の花形・クレオパトラの色香に惹かれて恋していた。一方、クレオパトラはハンスの自分に恋する姿を陰で冷笑していた。
だがハンスが父の莫大な遺産を相続していると知り、彼と結婚し、後から毒殺しようと企てるのである。
◆感想
・1932年製作の映画であるから、今作に登場する小人たちや、シャム双生児、小頭症の女たち、手足のない黒人男は、CGではなく本物であろう。
・タイトルの”フリークス”は奇形という意味だが、今作を観ていればこのタイトルが実にシニカルである事に気付くのである。
・美しく一座の花形・クレオパトラは、外見は常人でも、心の中は”フリークス”なのである。
<そして、彼女の悪だくみに気付いたハンスを助ける如く、クレオパトラに襲い掛かる”常人たち・・。”
冒頭では、その姿を見せない”下半身が無きクレオパトラが、見世物小屋で飼われているラストが実にシニカルな作品である。>
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盟吉津堂さんのコメント
2025年9月11日
自分はこの題名が障害のある人たちだけを指すものだと思ってしまっていたのですが、NOBUさんのレビューを読んで、自分の考え方が健常者寄りの偏った見方だと気付かされました!
NOBUさんのおっしゃる通り、クレオパトラのような心が醜い人間こそ本当の”フリークス”ですね!