縁の旅

解説

ケイレイ氏の西部劇で、嘗てマートル・ゴンザレス嬢一派の自然劇監督として有名なリン・レイノルズ氏が監督で、対手はヴォーラ・ヴェール嬢である。ジャック・フォード氏と異ったレイノルズ氏の穏かな監督手法を味うべき映画である。

1920年製作/アメリカ
原題または英題:Overland Red

ストーリー

漂浪者オーヴァーランド・レッドと少年コリーとは漂泊して居る中に、偶然一人の老金鉱探索者の倒れているのにぶつかる。二人は老人の身體を探って得た鉱山の地図を窃かに鉄道線路の下に隠して置いた。悪地方長のサウンダースは之を嗅ぎ付けて鉱山を自己の手に横領しようと両人を捕えたが、二人は隙を窺って逃げ出した。二人は牧場長の娘ルイズの同情を得て牧場に働く身と成った。レッドは富豪ウィンスローブに鉱山の話を打明け、実地を探索して見るとそれは豊富な鉱脈であった。悪人は常に彼等に危害を加えようとするが、ルイズはか弱い娘の身の度々レッドを救うのであった。レッドは彼が発見した金鉱探索者はルイズの伯父で、金鉱は当然ルイズの所有たるべき事を知り、コリーと共に金鉱の事を諦めようとしたが、ルイズは却って両人を経営者の中に加えた。恋に陥ったコリーとルイズとは未来を契る。予てルイズを私かに想って居たレッドは之を見て我が恋を思諦めたのであった。

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