蠢く影

解説

「サタンの嘆き」「イバニエズの激流」等出演のリカルド・コルテス氏が主演する映画で、マリオン・オース女史がシナリオを執筆し「我等のサリー」と同じくウォルターラング氏が監督したものである。コルテス氏の対手役は「激浪の響」のユーゼニア・ギルバート嬢が努めるほか、古顔のウィリアム・スコット氏、ジェー・ソーントン・ベイストン氏、等が2人を助演している。

1927年製作/アメリカ
原題または英題:By Whose Hand?

ストーリー

その顔を誰も知らぬ「エックス九番」と呼ばれる怪紳士を求める広告が探偵局から新聞紙上に表われて間もなく、エックス九番から探偵長の許へ電話がかけられた。探偵長は彼に当時ニューヨークの富豪たちを脅かしている宝石の大盗たる異名「シャドウ」の逮捕を依頼する。その夜、ブロードウェイのあるナイトクラブで4人の新会員が人々の注目の的となった。それはボストンのセメント商人ストーン、シドニー及びシュイラー・スミスの3紳士と未亡人パンシー・フィールドとこの4富豪であった。が、不思議なことには3人の紳士の眼は未亡人の首飾を中心に怪しく動いていた。スミスは知り合いになったベティー・スターリングという乙女の紹介で週末をフィールド未亡人の別荘で送ることとなった。ストーンもシドニーの2人もまた招かれる。このフィールド夫人の別荘というのは近所でも評判の幽霊屋敷で、不気味極る邸であった。そして薄気味の悪い下男が一行を導き入れたが、この下男は何故か来客の行動を一々覗つているのである。夜になり晩餐後、スミスとベティーとの恋が庭で月光の下、囁かれた時、突如、邸の電灯は一斉に何者かによって消されてしまった。続いて闇の中で夫人が首飾を求める叫びが聞えた。スミスはたちまち闇にその姿を消した。再び灯が点ぜられた時、夫人の両手にはスミスとシドニーとが捕えられていた。いよいよ各人の身体検査とまでなろうとしたが、紳士的にもう一度電灯を消しその間に盗んだ者は首飾を夫人に返すようにしたらという老紳士の言により、再び電灯は消された。が、今度は返す所か、夫人の宝石全部が何者かに盗まれた。しかも、スミスはベティーがその首飾を隠そうとしているのを見付けた。彼はベティーを助けようとしたが、却ってそれをストーンに発見され、人々に取押えられた。が、この時、スミスは敏捷にその場を逃れ宝石全部を取って逃れんとしていた真実の犯人ストーンを取押えるのである。このストーンこそはソサイエティ・チャーリーとして知られた有名な盗賊であったのだ。が、何故ベティーは首飾を持っていたのか、それはベティーがスミスこそ本当の犯人であると思い込み、スミスを助けんがために心をくだいて居たがためであった。スミスとベティーはかくして結ばれる。

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