アメリカ娘に栄光あれ

解説

米国第一のレヴュー演出者たるフローレンツ・ジーグフェルド氏が自ら総指揮して、パラマンウント社東部撮影所で製作された100パーセント・レヴュー・トーキーで、ジェー・ピー・マッケヴォイ氏とミラード・ウェップ氏が原作を書き、ウェップ氏が台本及び台詞を執筆し、「海の野獣」「最後の一蹴」と同じくウェップ氏が監督したものである。但しレヴュー場面はジーグフェルド座の舞台監督ジョン・ハークライダー氏が自ら演出にあたり、舞踊振付はテッド・ショーン氏が担任している。キャメラは「手紙」「ココナッツ」のジョージ・フォルシー氏が担当した。主役はヂークフェルト座のスターで「ココナッツ」に出演したメアリー・イートン嬢が勤めエドワード・クランドール氏、オリーヴ・シー嬢、ダン・ヒーリー氏等が助演しているほか、レヴュー場面にはエディ・キャンター氏、ヘレン・モーガン嬢、ルディ・ヴァリー氏等のブロードウェイの花形が特別出演している。

1929年製作/アメリカ
原題または英題:Glorifying the American

ストーリー

グローリア・ヒューズは17の春を、迎えるとその街にあるハマー百貨店の音楽部に幼友達のバディーやバーバラと共に勤めることとなった。彼等の仕事というのは一日唄を歌って客を引き寄せることだった。年に一度の遠足の日が来た。皆が嬉しげに打興しているなかにバーバラだけは悲しげだった。何故なら彼女が日頃想いを寄せているバディーがグローリアと二人でボートに乗って沖へ漕出したからだった。バディーはグローリアに求婚したが舞台に立つことを生涯の希望としているグローリアは彼の求婚を拒絶した。この遠足に呼ばれて来ていた二人組のヴォードヴィル・ダンサーのミラーとムーニーはふとした事から争いを始めて遂に別れ別れになってしまった。グローリアはミラーに頼まれて彼の一座に加わり母を伴って旅興行に出た。旅から旅を回っている間にミラーはグローリアに執拗に愛を迫るので彼は遂に彼を殴った。それでもミラーは彼女を解雇するどころか彼女とパートナーになる新契約をした。それはこの興行の時観客席にヂークフェルドから派遣されてスターを発見するために来ている男が居たからである。かくてニューヨークへ帰って来た彼等はバディーやバーバラに迎えられた。グローリアはバディーに伴われて行った。その後を追ったバーバラは自動車に轢かれた。グローリアが初舞台の夜、ルディ・ヴァリーやヘレン・モーガンの音楽や唄が済み、エディ・キャンターの軽口とダンスが済んでからグローリアが花形踊子として舞台に立った。グローリアが喝采裡に楽屋へ帰って見ると一通の電報を受け取った。それは快癒したバーバラとバディーが結婚したことと、グローリアへの祝辞出会った。彼女はふと暗い気持ちになった。それは嫉妬ではなかった。世間から喝采され、ミラー始め一同から祝われることは決して本当の幸福ではないことを悟ったからであった。

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