きいろいゾウのレビュー・感想・評価
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なんだか切なく、じーんとくる
あおいちゃんが不思議ちゃん系な役なんだけど、とっても深みがあって切くて、じーんとくる作品。
一見幸せなんだけど、大好きな人がどこか遠く感じる時があるのがね…
ほっこり。愛
ムコさんとツマ。
そんな呼び方可愛い(^-^)
ツマは、無邪気で可愛い。
お花や木々、犬やヤギの声が聞こえる。
なんとも不思議な世界観。
個人的には、すき。
なんだかワクワクさせられた。
ムコさんは、まっすぐで
ツマへを愛情で包み込んでいる。
このバランスがすごくよかった。
過去に取り憑かれていたムコさんだけど、
2人で寄り添いながら一緒に生きること。
なんだか今の私の心の奥底にある
なにかを突いてきたような。
見てよかったな(^-^)
愛が溢れていた。
ほっこりだけど、ジワジワきた映画。
音楽も映像もすきだった。
また見たい
ファンタジー。
原作も読まず、俳優陣のファンでもなく。
全体の空気感は良い。
天真爛漫で無邪気な奥さんと優しい旦那さんの田舎暮らしから物語は始まる。
あらすじには、「二人には秘密が」と言った類のことが書かれていますが、この「秘密」に重点を置いて観ると、正直肩透かし感は否めません。
原作はどうなのか未読なのでわかりませんが、色々な設定に説得力が欠けていて、終盤の話の流れに感動は出来ませんでした。
登場人物皆とても繊細で、完全なファンタジーなのです。
しかし、メルヘンチックな雰囲気や方言の響きはとても優しくて、絵本や少女漫画を読むように観るなら、悪くないと思います。
長いので退屈に感じなくもないですが、序盤面倒くさい程天真爛漫なツマに若干引きましたが、最終的に愛着も湧きました。
かわいい作品です。
つまり、愛だ。
原作を知らないので、十分に理解できない場面は多いものの、
観終えて思うには、けっこう単純なテーマだったのかなと思う。
愛する人が自分の方を向いていないと感じる時って確かにある。
それが、すぐに解決できる場合と、そうでない場合。
単純に浮気問題とかそういうことでなく(過去に住みつくような)
言いようのない不安に自分がさいなまれた時。
冒頭からの幸せな風景と裏腹に、今作のツマが(背中を眺めながら)
抱えてきたものは大きかったんじゃないだろうか。
その日記と題された本に記される事柄は、一見普通の日記だと
思えるし、こちらから見ればムコは、常にツマのことを心配して、
よく気遣ってくれている優しい夫だと思うのだ。
それなのになんでツマは、ムコにああいう態度をとるのだ!?
…と、人物説明が為されない本作に於いて^^;戸惑ってしまった。
ファンタジーとしてほのぼのと見られる部分と、リアル面では
ダラダラと日常の機嫌と不機嫌が続く描写に、段々飽きてくる…
という感想が多いのも、あー分かるなぁという感じがする。
しかし後半、ムコの過去が露呈され、ムコに届いた手紙もあって、
この夫婦はどんどん口を利かなくなる。
もっぱら不機嫌になるのはツマの方だけど、ムコは身近な人の死と、
そこから引き戻される過去、向き合いたくないものを突きつけられて
どんどん不安定になっていき、不機嫌なツマを支えられなくなる。
(相談事にうわの空。ありますよねー!ありますよねー!これって)
この辺りから段々とツマの心情に添えるかたちになる。
過去には拘らない。なんてどう言ったってそんなのある訳がない。
まして自分が大好きな人間がだ、苦悩を抱えているのに気付かない、
そんなことあるワケないだろう。口に出すか出さないかの違いで、
本当は何もかも気付いているんだよ…勘でね(夫婦なんてもんはさ)
私など言いたいことをガンガン言わないと気が済まない性質だから
「黙って待っていられないのか」と常に反省しきりだけど、
ツマのように、肝心なことを言わないタイプ(気遣いでしょ、これは)
って案外いるんだなと思う。この夫婦の場合、ツマのほとんどを
ムコが理解できているから(健康面以外では)問題なかったのかな。
でもムコの本音や、心の叫びを、ツマはムコの身近なものに触れて、
一生懸命に確かめていたんだと思うよ。
寂しいから傍で寝たい。とか、いきなり車内で喚いてみたり。とか、
あれは何だったんだ?と思ったことが、後半でスーッと理解できた。
病弱で絵本がともだちだったツマ、駆け落ち?同然でムコと田舎へ
越してきて、ずっとこの人に添い遂げようと頑張ってる中、ムコは
(水道事件で手を怪我させたのに)東京へ行ってしまった。
ツマがソテツに寄り添い、必死にお月さまに願をかけるところには
ツマ役の宮崎あおいに感情移入して、ちょっと泣けてきてしまった。
「ムコさんを、返して下さい!」
ムコが東京へ行った理由はこちらは分かっているので、それが済んで
(リリー夫婦も哀しかった。でもすごかったね、奉仕が。愛が。)
ツマの元へ帰り、また日常が始まったことは良かった良かったと思う。
ムコのトラウマが消え、ツマに聞こえる動物の声も無くなった。
でもまたこの先、夫婦にはなんらかの不安要素が襲ってくるんだろう、
一つ一つ乗り越えて、また仲良し夫婦に戻って下さいな。
結局のところ、本当にその繰り返しなんですよ。夫婦なんてもんはさ。
(そして歳をとって、アレチさんとセイカさんになるわけなんだよね^^;)
ほっこり暖かい映画でした
子供の頃、満月の夜きいろいゾウに出会ったツマは、それ以来、いろいろな声が聞こえるようです。
犬・雨・蜘蛛・ソテツ。そんなにみんなの声が聴こえたら、うるさくて仕方ないんじゃないか?と思いながらも、西加奈子ワールドの始まりと観ていました。
前半はシュールな場面が続き、どんでん返しを期待し観ていたのですが、いつの間にか、ツマとムコさんが、お互いの心の痛みを寄り添いながら埋めあっていく、優しさ溢れる物語となっていました。
しかし、ある一通の手紙から、二人の想いはほころび始めます。「ムコさん、妻を助けてください」と、したためられた手紙は、ムコさんが語ることのなかった過去からの呼びかけでした。
けじめを付けに東京に向かうムコさんに、ツマは雨に向かって「ムコさんをかえしてください!」と涙を流していました。
映画の中には、三組の夫婦が登場します。各々の夫婦は問題を持ちながらも、互いを助け合い寄り添って生きて行くのでした。
つまらない事で言い争ったり、すれ違ったり、二人でいるのに一人でいるより孤独だったり。でも、やっぱり、人は寄り添いながら生きているのです。
シュールな前半と違い、涙が込み上げる後半となりました。すれ違ってしまった二人の心は、いつかの昔のように繋がるのでしょうか?
全く化粧もしないツマさんが、こんなに愛おしく、ムコさんも普通に暖かく、いつしか優しさに包まれながら、映画館を後にする事が出来ました。
ほっこりする映画です。
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