「おかーちゃん「いつまで待たせんのよ!」」骨壺 nmnさんの映画レビュー(感想・評価)
おかーちゃん「いつまで待たせんのよ!」
松原夏海初の主演映画「骨壺」期待せずにはいられない。
勿論、ファンだから。
ただ、まぁ・・・原作はいわゆるケータイ小説世代に人気の作家「山田悠介」
こちらは大いに期待を削がれる要素ではありましたw
あの、中学生がノートの端っこに思いつきで書き出したような文章を映画化するというんだから、そりゃ大変。
呪いのルールは、こう。
1.骨壺から遺灰を取り出す
2.それを口にする
3.こわーいおかあちゃんがやってくる
4.死
まぁ基本はソーシャルネットワークゲームと同じですよね
絵が違うだけで中身おんなじ。
で、本作。
松原夏海の演技?というのはそりゃ勿論100点!!とは言わない。
25点位だろう。 それでもドラマや舞台の頃からは格段にパワーアップしている。
極端に内気ないじめられっ子と、やりやすいキャラといえばそれまでだが、成長はしているのでそこは褒めてあげたい。
個人的には、あの強気な松原夏海が「ごめんなさい! ごめんなさい!」というのに萌、、、
他に出ているアイドル達の演技も見れない事はない。
だが、こういう新人を使うならシナリオに沿ってやらせてあげるべき。
このシーンから撮ったんだろうなーとかがわかってしまう。
そして・・・わずか80分足らずの作品なので、設定を全然生かしきれていないうえ、すべてが唐突。
一人目が死んだ時点で、オチまで一気にわかってしまうチープさ。
「あー・・・パーツ集めるのか・・・最低でも5人か・・・」と
何か映画オリジナルのどんでん返しを期待したが、それもなく。(これに関しては原作を読んでいないのでなんともいえないが、原作は短編らしいのでたぶん、ほぼこのままなのだろう。)
呪いの起源をちゃんと説明するのはいいなーと思ったが、まるで解決していないし、「稲田家の呪い」とか大それた事を言うのだから、勿論えらく古いお家なのかと思いきや、わずか10年前。
10年前に、若い妊婦が殺されて、腹の子の復活のために骨壺の呪いを使って呪いをかけ・・・? すでにここがおかしい。 じゃあ、骨壺をエリ(松原夏海)が使わなきゃ、復活できなかったんだぜ?
あほな女子高生が都市伝説信じて、墓荒しするまでずっと待ってるつもりだったの? なんて、悠長な幽霊。
10年前なのだから、時効を迎えていないから犯人が出てきて「実は先生が犯人で」とかの、ご都合主義かと思いきや、最後まで犯人登場せず。
犯人は今日もどこかでデビルマンですよ。
その犯人に命乞いをし、「だめ」と首を切られるおかーちゃんはエリの首ちょんぱへの伏線だろうが、その時点でもう先が読めてるので伏線にならず・・・
罪もない(墓荒しではあるが)子供達やケイコ先生までもを虐殺して自分の子供の復活では、このおかーちゃんに感情移入すらできない。
タオルを噛むの件なんかも、笑ってしまいましたw そんな芸コマな事するくらいなら、あれだけ走って帰ってきたんだから家にあるものは飲むだろうと予測し「冷蔵庫の飲み物に入れておいた」とかの方が・・・急にタオル噛むから可笑しいです。
ヤマアラシのジレンマの話しいらないよね。 知った言葉を使ってみたかった感がすごかった。
金山一彦の刑事はイイヤツすぎて、映画の雰囲気と全然あってないしw あそこまでギャグでベタみたいな刑事ならミツコの「追跡アプリで!」の時に「あ、あぷり? おいアプリってなんだ?」とかオッサンキャラ前面に出して欲しかった。
で、最後のエリ新生verですか、登場の演出は嫌いじゃないですが、どっから現れたん?という印象しかなかったですね、それもこれも、壺を直前に破壊してしまうからなんですが。 箱から出てくるお母さんの手のシーンがあったんだから、今度はエリでそれをやるべきなのでは?と思いました。
まぁ、小さくて出られないだろうけどw
それにしても、オチで自分の好きなメンバーが首を切られて、顔パーツみたいな扱いは
主演だからさすがだぜ!!というキモチと、なんてことを・・・というなんだかモヤモヤする気分で終わらされて厄介なキモチになりました。
というか、オチてないよ?
これだけ書きましたが、ごめんなさい、みなさん暇で暇でしょうがないときでもいいので見てあげてください・・・
・・・ほんと、ファンに冷たい時とかあるんですが、天下の前田敦子以上に不器用なんです・・・ほんとはイイヤツなんです・・・
俺は、松原夏海の100点を見たい!! これから期待してきたい。
勿論こんな辛口な事、握手会では言いません。
「最高!」と言ってやります。