アナザー プラネットのレビュー・感想・評価
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背筋がゾクゾクする映画です。
テーマは贖罪。SFみたいなジャケットなのに全然ヒューマンドラマでした。
自分の罪をあそこまで言えないローダに観てるのが辛くなるのですが、最後のオシャレなローダを見た瞬間にこれで良かったのかもしれないなと納得。
よく作られた映画だと思います。
すごく面白い。
地球そっくりの惑星が地球から見えるようになって数年。ローダが刑期...
地球そっくりの惑星が地球から見えるようになって数年。ローダが刑期を終えて出所するころには惑星間移動の話題でもちきりとなっていた。なぜか地球と同じ人々が暮らしていて、パラレルワールドのようなアナザーアース。幼い頃から天体に興味を持っていたローダは悩んだ末に一般公募に応募する。
遺族の夫ジョンは次第にローダに好意を持ち、やがて深い関係になる・・・それだけローダがいい女だったせいもあるが・・・。そして見事に惑星間旅行の一員に選ばれたことを契機にジョンに自分が加害者だと告白。
話は単純なようでローダの心理描写が見事。SFと贖罪ドラマの融合も見事だった。これも市井側から見たSFドラマのせいだろうか、妙に納得してしまったりする。何もかもがシンクロしていたりするという噂:特にTVキャスターが電波状況が悪い中で交信すると、同じ人物が全く同じ誕生日だったり、過去の経験も同じだったり。しかし、ある学説によると、アナザープラネットが目視できるようになってからシンクロしなくなったということをローダがジョンに伝え、旅行券をそっとジョンに渡すという展開。ジョンはもちろん家族が生きているかもしれないと思い、殺してやりたいほどのローダの申し出を黙って受け入れ宇宙へと旅発っていった(ここまでは描かれてない)。そして平凡な日常を送るローダのもとへローダそっくりの人間が現れ、ジ・エンド。
ローダの心象風景。消えない罪に苛まれながらも、被害者と愛し合ってしまうという。これ以上関係を続けていたら、罪はもっと重くなるはずで、もし旅行券が当たらなかったらどうなってたんだろ?そして、シンクロしすぎていたら確実に向こうからも旅行者が現れるはずで、それがラストシーンに繋がったのか?つまり、向こうでは交通事故なんてものはなく、予定通り向こうのローダが地球へやってきた。そうなってくると、ジョンは向こうで一緒に妻子を愛することになるのだろうか・・・ジョンの結末も知りたいものだ。
オープンエンドに隠された結末
もっとSFを想像していただけあって、ドキュメンタリーを観ているかのような空気とゆっくりした雰囲気にちょっと戸惑いを感じたものの、観ているうちに段々とわかってきました。
単純に向こうのRhodaが来ただけのエンディングでしたが、それは彼女は自分のチケットをJohnに渡さなかったということ。劇中の理論が正しかったことになります。もちろん彼に罪を告白しなかったり、謝りに行かなかったということもありますが、素直に受け止めればこれは彼女が事故を起こさなかったパラレルワールドが生まれたということでしょう。
でも「アナザー・プラネット」じゃなくてそのまま「アナザー・アース」でよかったのでは?
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