大統領の料理人のレビュー・感想・評価
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料理人の彼女がすき
南極海の海と基地の映像がうつくしい。
マスコミ嫌いなシェフの設定もすきだし、自分の料理に夢中なのもいい。他のことは眼中にない。
フランス映画にしては気持ちの良いテンポで物語が進むし、もったいぶったところがない。
ありがちに組織の硬直性に対して自分の料理を優先する料理人の話になる。ただ、そんなことよりも彼女の料理以外に眼中にない姿が感動的。
ちなみに映画に出てくる料理は、すこし古典的ですが「おいしそう」です。料理人の映画はすきでたくさん観たけど、彼女の料理がいちばんおいしそうでした。
そんな訳でぼくは彼女を応援している。
そして、大統領の料理人をやめたあとに南極へ行く。すこし極端で特異な決断であったとしても、・・よく分かる。
病院食がおいしくない理由
そして、ダイエット食で頑張ろうとしても続かない理由。
それがわかれば、オルタンスのすばらしさは一目瞭然。
対して、大統領官邸の料理人のダメさも一目瞭然。
「”自分”のために作られる料理」それが、どんなにその人の心に滋養を与えるか、そんなことはわかりきっているはずなのに。
オルタンスが叫ぶ。「しきたりのことは教えてくれるけれど、大統領がどんな料理を好むのか、大統領のことは誰も教えてくれない!!!」
大統領が好む”家庭料理”がそんなに高価だとは思えない。キャベツにサーモン。私の貧乏生活だって作れるかも。まあ、同じキャベツでも安価なのから高価なのまでピンキリではありますが。
エピソードで出てくる、大統領が嫌っている料理の方が、高価だし、カロリー高そう。
カロリーを考えて、一点豪華主義。他でカロリーを抑える。そんな提案・工夫をオルタンスはするが受け入れられない。
(ダイエットも、すべてのカロリーを抑えるのではなく、一品だけ好きなもの食べて他で抑えた方が続く)
カロリーとコストだけを考えて饗される料理なんて、サプリメントを摂取しているのと一緒。
ストレスフルな役職だからこそ、自分にとって心に染み入る料理が心の健康のためにも必要なんだけれどもな。
心が健康であれば、多少のことは乗り切れるんだけれどな。
しきたり・しきたり・しきたり。
オルタンスが仕入れた食材だって、単に交通費とかのコストがかかるというだけでなく、
それまでの業者を無視して、調達係を無視したところが問題なんだろう。
そこが、クライエントのために最高のものを出したいオルタンスには理解できない。
南極で手に入る限られた食材でさえ使いこなすオルタンスだもの、予算内で最高の食材を探し出して調理することは可能なはず。
でも、そういう”勝手に動かれること”が、大統領府の気に障るのだろう。
唖然としたのが、大統領でさえ、エリゼ宮にとっては代わりの利く存在なんだってこと。唯一無二の存在ではない。
確かに、選挙で負ければ次の大統領が入ってくる。その繰り返し。
だから大統領の好みに合わせて気に入られるより、
エリゼ宮としてのしきたりを守る方が大切なんだろう。
大統領のひんしゅくを買ったって、首が切られるわけではないだろうし。
しかし、そんな料理、フードロスが多そうだな。
おいしそうな料理を見て、心の栄養が得られると思って鑑賞。
そうしたら、自分の職場と同じ、分かり合えない同僚との確執を見せられて、げんなり。
予告に騙された感じ。だから評価も低くなってしまう。
加えて、南極の場面端折っていいから、
オルタンスの味方とのやり取り、嫌がらせをする方をもう少し丁寧に描いてほしかった。そうしたら、同じ境遇にくさくさしている私のカタルシスにもなっただろうに。
しかし、ロブションさんてすごいのね。一回だけしか名刺交換したことのない方の料理すら覚えているなんて。感動してしまいました。
おばあちゃんの味
フランス映画は結構好きなので見ました
作中の料理はどれも初めて見るもので美味しそうでした
全体的に暗いようにも見えるのですが 背景が美しく 主人公が務めたキッチンはとても可愛らしく自分も働いてみたくなりました
シェフというのは男性社会が多く 女性1人奮闘しているのはかっこよく、胸打たれます
大統領もなんだか可愛らしいおじいちゃんのようで主人公との2人会話はほっこりします
とても短い期間の勤務ですが濃密なのがわかりました
途中まで
途中まで、見れたんだけど、
途中から、何回も寝てしまった。
んーーーフランス映画と相性が悪いわー私。
その人たちの中でめちゃくちゃウケてる内容とか、
全然見てる側伝わらなかったし、
んーー
料理とか綺麗だし、
やっぱフランス映画は、セットとか
映像美があるんだけど、
内容がなかなか、、、
おばちゃんラブ
おばちゃんのつっけんどんでいて、人を愛する感じが好きだなあ。
劇中、二つの場所における彼女を描くことで、彼女がなぜ変化してしまったのか、強調してる。
大統領とワイン飲むシーンが印象にのこった。
人を幸せにする料理
その人のことを思いながら作った料理は、望む形で、
その人に食べてもらいたい。
でも大統領ともなると、余計な人間が絡むので、これがまた難しい。
最終的に彼女の選んだ道は、大統領お付きの頃とはステータスも
お給料も天と地もの差だけど、明らかに、多くの人を笑顔にした。
自分が誰かに食べさせたいと思う料理を、
誰かが喜んで食べてくれる、
一番料理人として幸せなのではないかしら。
大統領がチャーミング。
料理本のフレーズをそらで覚えてるなんて、フランス人らしい…。
厨房でのお夜食のシーン、良かった。
何も起こらない、それは美学?
なにも起こらない退屈さを我慢すれば雰囲気のよい上品な映画である。
なんでしょう、この平穏な感じ。ぼけーと見るにはいいかもしれないが、ちょっと当たりが優しすぎる。
構成を二つに別けた意図はわからなくもないが(おそらく実話としては平凡な題材だったでしょうから)どちらかに焦点を絞って撮っても良かったのではないか。多少誇張し実話と掛け離れようが、大統領との関係性を深く掘り下げるとか。
基地は一年、そして大統領番が二年、ラスト近くに経過年数を知るが、はっきりいって時間経過を描けていない。
さっき入ったばかりの新米のイメージのまますっと終わる。
こう考えてみるといまいちだったのかも。ぼーと見たのでそんな感じ。
美味しそうな料理
料理の映画は幸せな気分になる。
官邸への郷土料理たち。
口の中にヨダレがたまる料理の数々…
作ってみたいなって思った、きゃべつとサーモンの蒸し料理。
映画としては、実話をもとにしてるからかな?もう少し奥の方まで話をついてほしかったし、やるせない気持ちとか、気持ちが通わなかったのかなとか、もったいない感じだった…
料理は旨そう,表現はあっさりめ
料理のシーンは秀逸というかどれもこれも旨そうで観てると腹が減る減る。それ以外の描写が人物像含めてフランス映画らしいあっさりさなのが残念。社会背景や人物描写、どれももっと面白くできると思うんだけど。
本物のフランス。
「フランス人は10着しか服を持たない」という本の中に、「フランス映画では女優さんだって同じ服を着てる」と書いてあってホントかよと思ったのですが。。
ホントでした。
いや、お洋服は同じじゃなかったかな?カトリーヌ・フロさんのネックレスが同じスタイルだったんです。毎回違うつけ方をするのではなく、長めのネックレスを結ぶようなつけ方(?だったと思う)を貫いていた。
スタイルを崩さないリアルなフランス人気質が見られて、本物のフランス映画なんだなって改めてつまらない納得をしました。
そんなフランス人だからこそ、女性シェフに仕事を盗られたと思い嫉妬する男性シェフをみると「こりゃしょーがねーなー」という気持ちになります。最後まで折り合いがつかないというのも現実的。
さすがのフランスでも、史上初の女性シェフは受け入れられないんですもんね。
お互いの仕事に敬意を払える社会って幻想なのかしら?
意思を貫く生き方を教えてくれる逸品でした!
ソースだけでも。
公開時に観逃した作品が舞い戻ってきた。見るのも食べるのも
大好きな自分には夢のような作品。まさにフランス版料理天国。
ミッテラン大統領時代に2年間プライベートシェフを務めた女性
シェフの実話をモチーフに、よだれが落ちてくる料理がズラーリ。
料理中心の作品が美味しく描かれていないと怒る私も大絶賛!
素材からソース盛りつけに至るまでシンプル且つ大統領の好みを
反映させた料理のまぁ見事な出来栄え!ソースだけでも舐めたい。
しかし命題は、その栄誉ある仕事に疲れ果て、今は南極調査隊の
シェフとなった彼女の姿を追いながら、再出発を図る今後の野望を
丁寧に描く後半。料理人というよりも料理芸術家の域にいる彼女、
自分だけの料理を作りだすには自由に作れる環境が必要。という
ことが、悠々余生を目指すトリュフ畑に反映されているのも魅力。
大統領官邸ってすごいね
フランスの官邸のコックとか、調理室とかその様子を覗き見ることができて面白かった。本当にあんな感じなのかしら?
実話に基づいているらしいのですが、やっぱりあんなに大統領の食事にお金をかけたら、文句が出ても仕方ないよねって思ってしまう。
大統領が一人こっそりキッチンを訪れ、トーストとワインを一緒に楽しむシーンが良かった。
トリュフの香りとか、フランスの田舎で取れる食材が美味しそうで、あ〜食べてみたいと思った。
人生の「トウガラシ」だ、分かるかね?
映画「大統領の料理人」(クリスチャン・バンサン監督)から。
フランスのミッテラン大統領に仕えた女性シェフの実話らしい。
彼女が男性社会の中で孤軍奮闘する姿は、拍手に値するが、
やはり「いじめ」は、精神的にイライラしていたようだ。
そんな時、彼女を是非と、仏官邸へ呼び寄せた仏大統領が、
自分も思うようにいかない国の政治で悩みながらも、
静かに彼女に声を掛けるシーンが印象的だった。
「最近、いじめられているな? 私もだ、逆境だよ。
だが、逆境だからこそ、私は頑張れる。
人生の『トウガラシ』だ、分かるかね?」と。
料理人の彼女は、頷いて「いい夜を・・」と返す。
この「逆境は、人生のトウガラシ」という表現が面白い。
それは、トウガラシだけでは辛いだけだが、料理によっては、
隠し味になったり、うま味を増す効果にもなる。
「いじめ」などの逆境も、長い人生に深みを与えるもの、
そう考えれば、この逆境もなんとか乗り切れるだろ?
そんな意味なんだろうと思うが、私の考えすぎだろうか。
分かり合える大人の会話だったなぁ。
P.S.
「デザートは『尼さんのおなら』(ペドノンノ)」はメモ対象。
私の住む町に「ペドノンノ」というケーキ屋さんがあるから。
そんな意味だったんだ、と可笑しくなった。
男社会に挑んだ“おふくろの味”
故郷で料理学校を設立、外国からの生徒も大勢受け入れ、料理の世界では確固たる地位を築いていたオルタンスは世界的に有名なシェフ、あのジョエル・ロブションに推薦され大統領と私的なゲストの為の専属の料理人に抜擢される。
しかし、大統領官邸エリゼ宮の主厨房はゴリゴリの男社会。
主厨房のシェフらは仕事を横取りされたという思いもあり、彼女を冷ややかに歓迎する。
彼女の味方は助手のパティシエニコラと給仕長のみ。多忙な大統領とは面会も叶わず、大統領がどんな料理を望んでいるかも分からない。
ようやく大統領との面会が叶い、大統領が素材の良さを活かした昔ながらのおふくろの味を望んでいるかをオルタンスが知り、本領を発揮、フランス各地の素材を使って大統領を喜ばせる展開は料理のビジュアルも手伝ってとても楽しいのだが、彼女が数々の壁にぶつかり、心身共に疲弊していく経緯についてはかなり駆け足で急ぎすぎてしまって、彼女が新たな道を切り開いていくラストに上手く繋がっていかない。
官邸時代のパートと南極基地でのパートが忙しなく切り替わるのも落ち着かなかったし、
南極基地のパートを削るか、もう少し尺を長くしても、挫折と再生を丁寧に描いて欲しかった。
おばあさんの味
思った以上に普通すぎる作品だけど、料理そのものに関してはそれなりに見所はあったかな。ミッテラン氏が「シンプルな昔の家庭料理」を望んだ相手が“フォアグラの女王”というのは違和感があるんだけれども。料理も家庭的というには‥‥いやまあ大統領の客人をもてなすんだからいいけども。
厳選した食材を使って素材を活かしつつ、こってりとソースをかけまくったりしない料理が食べたかったということなんでしょうね。
映画そのものは上手くなかった。
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