「レア・セドゥが素晴らしかった」マリー・アントワネットに別れをつげて Keiさんの映画レビュー(感想・評価)
レア・セドゥが素晴らしかった
落ちが残念。役者はとても良かった。
主役のレア・セドゥが特に素晴らしかった。中盤あたりで主人公のマリーに対する厚い忠誠心が窺えたのに対し、マリーに身代わりを命じられてから(もしくはパールを拾わされていたときから)それが少し変わったように思えた。
この物語の起承転結は、主人公の忠誠心の変化そのもののように思う。
ラストは「今日から私は誰でもなくなる」というシドニーの台詞で、投げやりに締めくくられている。
主人公の過去に何かを感じさせておきながら、説明は最後まで無く、とにかく不完全燃焼。
この映画で泣くことも笑うことも出来なかった。
エンドロールが流れたときは思わず「えええええ」と言葉が漏れてしまった。
ただ、役者の演技がよく、映像も終始綺麗で、まるで舞台劇を目の前で観ているような感覚を味わえたのは確かだ。
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