劇場公開日 2012年12月15日

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「侍女の視点で描かれるフランス革命」マリー・アントワネットに別れをつげて arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0侍女の視点で描かれるフランス革命

2014年1月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

萌える

確かに、マリー・アントワネットの侍女である朗読係の少女の視点から描かれたフランス革命という着想は新鮮だし、面白い。
マリー・アントワネットやフランス革命について今更詳しい説明は不要(特にフランス国内の観客を考えれば)と考えたのは分からなくはないが、それでもシドニーとマリー・アントワネット、ポリニャック夫人、この三人の立ち位置はもうちょっと明確にすべきだったかもしれない。
何故、マリー・アントワネットはポリニャック夫人にそれほど執着したのか?
特にシドニー(彼女は架空人物だと思うのだが)が何故それほどマリー・アントワネットに心酔していたのか?はもっと説得力のある描写、シーンが必要だったんじゃないか?
しかし、これが最初から前提になっているので、彼女達のその後の行動がどうも腑に落ちない。
(最初からシドニーが王妃に盲目的に心酔している前提で)シドニーのポリニャック夫人に対する嫉妬とか、最後にポリニャック夫人のドレスを着て彼女の身代わりとなったシドニーの勝ち誇った表情。この辺りのレア・セドゥの表現力はなかなかだが、見所はそれくらいか。
ベルサイユで実際にロケしたという映像はさすがに本物の輝きがあるが、それが作品の質を引き上げたかどうかは疑問。

arakazu