「片想い」マリー・アントワネットに別れをつげて everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
片想い
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フランス革命勃発時の宮殿内の様子を、Marie Antoinette王妃の朗読係Sidonieの視点で描いた作品。
王妃に焦がれるSidonieは、あえて得意な刺繍係ではなく、謁見できる朗読係に。朗読以外でも出来るだけ王妃に尽くそうとしますが、その想いは到底届かず、王妃はPolignac夫人にぞっこん。この同性愛人関係が事実なのか知りませんが、Polignac夫人というのは、王妃に取り入って階級まで上げたものの、革命時には真っ先に王妃を見捨てた側近。
王妃が夫人に「逃げて」と言った時、本当は「最後までお伴します」とか言ってもらいたかったんですよね。「はい」って即答でしたけど(^^;)。王妃も最後まで片想いでした。
Sidonieの気持ちを際立たせるためか、Polignac夫人とは対照的に、忠実な側近Lamballe公妃は名前だけしか出て来ませんでした。
身代わりを命じた王妃に裏切られたような気持ちだったでしょうが、Polignac夫人の衣装を纏ったSidonieは、「王妃の寵愛を受ける貴婦人」を演じながら、優越感と満足感を妄想しているようでした。
革命時の民衆ではなくて、王族・貴族達と、宮殿で働く人々の反応に焦点を合わせているので興味深かったです。内容的にはFrench大奥の愛憎劇で、登場人物の名前が多くて複雑でした。終わり方がすっきりしませんが、女優さん達と美術が美しいです。
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