「スーパーシュール。毒親家庭」籠の中の乙女 てけと2さんの映画レビュー(感想・評価)
スーパーシュール。毒親家庭
いやいやいや、気持ち悪いが褒め言葉になりそうな映画だな。この監督日常の広げちゃいけないほつれと言うか、見るべきでない嫌悪感の穴に焦点を当てる天才なのでは。
全体の感情が抑えられてる事で見る側の内面にある感情を見ざるをえなくなるというか、味気ない無機質な絵に自分の中にある生の感情がソースになって乗ってしまい、嫌〜な味わいのパンを食べてるみたいな気持ちになりますね。
他人の家にある自分と相入れないルールや独特の常識みたいなものを見た瞬間のえっそんな感じなんだをよくもこんなに広げに広げたなみたいな。ヘンテコすぎる!このヘンテコさはコメディ枠におさめるしかないのかな。
世の中でいう汚れやタブーを無いものとして頭っから持ち込まないで作った世界ってこちら側から覗いたらタブーしかない。出だしが単語の意味を曲げて教育しているシーンなのからして通常の価値観で動いていない空気感全開で始まり、自分の当たり前との齟齬から妙な居心地の悪さが付き纏う。この家の両親基準で選別した混ぜ物のない世界が完成しているが、装わないピュアってとても生々しい。
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