「飾り立てずに特殊部隊の本質を描く作品」ネイビーシールズ macotchanさんの映画レビュー(感想・評価)
飾り立てずに特殊部隊の本質を描く作品
観終わっての第一印象は「SEALs版ハートロッカー」です。
Navy SEALsという特殊部隊に身を置く男たちの姿を、無駄に飾り立てず“抜き身”のまま描いた──といった印象を作品全体から感じました。
作戦行動中などは派手な銃撃戦もありますが、あくまでリアルに迫る緊張感を伴ったもので、エンタメ系作品のそれとは一線を画しており、作品の本質とのバランスはよくとれていると思います。
精鋭部隊の隊員といえどひとりの人間であり、家へ帰れば家族が待っているわけで、心の中には当然ながら思いやりや愛情といった人間らしい感情があるんですよね。
それでも任務遂行のためにはドライになって最善を尽くす姿が、軍人の厳しさと崇高さを物語っています。
終盤には、いかにも「あぁ、アメリカ(≒キリスト教の国)らしいな」と思わせるシーンがありますが、それもまた彼らの本質なのだろうと感じます。
この作品は、前述のリアルに迫る緊張感たっぷりの作戦行動と、隊員一人ひとりの人間らしさという2つを軸に描かれています。
そして、全体を通じて「戦争とは?平和とは?」を押し付けることなく考えさせられ、見応えのある良作に仕上がっています。オススメです。
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