「奇跡の作品」バレット 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
奇跡の作品
睡眠不足で見たせいで、ウトウトしてしまったのだが、スタローンにしてはピンチと悲しみが足りなかった。コンビの韓国人は永井大に似ていて、なんでも携帯で苦も無く調べるのでとんとん拍子で謎が解けて行って、非常にあっさりしていてもうちょっとじらしてほしかった。ラスボスっぽい黒幕みたいな政治家は簡単に殺されてしまうし、その殺した男は冒頭から出ていて、ラスボスは「こいつかよ!」と思った。もうちょっとハラハラドキドキしたかった。
全体的に見せ場は地味だったのだが、そういうのはもしかしたらリアリズムで描こうという意図だったのかもしれない。40年も殺し屋家業で生きて来て、毎回深刻なピンチに陥っていたら、生きてこられるわけがない。斧でのタイマンも、2回目は死ぬかもしれない。毎回家を爆破していたら破産してしまう。リアリズムだとしたら、これでも充分すぎるほど派手ではないだろうか。お金がもらえたか分からないのに車をフェラーリに買い換えていた。イタリア系だからかな。
2013年にウォルターヒル監督の新作がスタローン主演で見れるなんて奇跡なので、ウトウトした分もう一度見に行ってちゃんと確かめたい。このままガッカリした気分でいるのは嫌だ。
スタローンの娘が彫師で、エクスペンダブルズではミッキーロークが彫師だったけど、スタローンは最近タトゥーが好きなのかな。
(追記)
コンディションを整えて2回目見てきたところ、非常に丁寧に練られたシナリオであることがわかった。でかい傭兵の男がスタローンに敵意を抱く理由なども丁寧に語られていた。しかしコンディションを整えたにも関わらず、前回ほどではないにしてもかなり眠くなってしまった。オレにはこの映画が眠いのかもしれない。