「いま改めて観返すと」ヘルタースケルター ke_yoさんの映画レビュー(感想・評価)
いま改めて観返すと
当時は沢尻エリカのヌードや濡れ場が見られることだとか、コスプレのように様変わりする全盛期のリリコがクローズアップされたことと、沢尻エリカの素行など、本作の完成度自体と無関係なところばかり評価されていたように思う。
2024年現在、あらためて観返すとまた違った意味を持った作品として私には鮮やかに感じた。
ルッキズムという、当時は使われなかった言葉。
多様性という価値観。
にも関わらず相反して拡大していく美容整形マーケットや、SNSの中にしかいない“キラキラしかしてない”存在などが、みんな小さなタイガーリリコだと言っている大森南朋のセリフの通りで、もしかしたらこれは、早すぎた実写化だったのかもしれない、などと思ってしまった。
若さと美しさのうち、若さが消える頃
人はなくしたものより大きな何かを手にしているのだろうか?心の成長や経験や能力などといった、引き換えにしても堂々と生きられるものを。
羽田ちゃんにもう少し、想像力と人としての奥行きがあったなら、また違ったのではないか。
35歳に相応しい強さがあったなら…
当時はまるで思わなかったそんなことを
今回は感じました。
点数も当時より1点くらいは高い印象。
面白かったです。
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