「期待しすぎちゃったかな。」ゼロ・グラビティ こひなたさんの映画レビュー(感想・評価)
期待しすぎちゃったかな。
始まってから5分くらい、あらすじを知っていたのでどうなるんだろう、ドキドキしながら見ていたのですが…見ているうちにあんまりリアリティがなくてつまらなくなりました。期待しすぎちゃったかな。
この映画は映像美を追求している、映画館で3Dで見るべきものだ、とそこここで寸評を見かけるのですが(そしてそれが絶賛されているのですが)普通に家のTVで2Dで見た分は、別に…的な感じでした。
そして中途半端に追い求めているリアリティにげんなり。
確かにCGのすごさ(涙が浮かぶとか、火の玉が丸くなって浮かぶ、無重力で何かにぶつかる時の衝撃など…)はありますが、一方で博士がマニュアルをめくる動作がどう見ても重力のあるところでやってるな、にしか見えない、に代表される、CGを使い切れないシーンが多々あって、なんでこんな中途半端に宇宙なんだろうと思い始めてしまい…それがもうつまらなくて。
酸素の減り方がさっきと違う、とか、幻覚?とは言え、ヘルメットかぶってないところに宇宙空間から人が入ってきたのに無事とか、アメリカ製とロシア製の宇宙服の着方が一緒とか。
地上に帰ってきたばかりだというのに宇宙服着たまま泳ぐとか、私の知っている知識ではありえないんですが(今の宇宙飛行士さんはそんなすごいの?)
ストーリーも大変シンプルなので、映像美に酔えない状態に陥ってしまうと、もう退屈この上ない。
そして私の場合、無重力映像(宇宙空間に放り出されて止まることなくぐるぐる回っているとか)に酔ってしまい(いい意味ではなく、悪い意味で気持ち悪くなった)集中して映画を見られなくなってしまいました(笑)。
車や電車に酔いやすい方、三半規管が弱い方は要注意ですね。
集中して見るほどの内容もなかったんですけどね。
最後は中国の衛星に乗って帰還するところなど、今の世界相関図を見たような気になりました。
で、タイトルのゼロはいらないですね、確かに。
最後のシーンでタイトルがバーン!と出た時とライアン博士が大地を踏みしめて立ち上がる(それもすごいけど)シーンがシンクロして、おお!と思ったので。
タイトルは「無重力」じゃなくて「重力」が正しいんじゃない?放題付けた人はセンスなし!