「最高に“エヴァ”でした」シン・エヴァンゲリオン劇場版 ふくまるさんの映画レビュー(感想・評価)
最高に“エヴァ”でした
大学生の頃、夕方にやってたエヴァからもう26年…
あの頃の“世紀末感”から時代は移り変わり、26年におよぶエヴァのループを抜けて、“今を生きる”地点に着地しましたね。
自分も出産や子育てがあったので、あの頃からずいぶん変わりました。
昔のミサトさんの生き方や散り方もあの頃は好きだったし共感できたけれど、今のミサトさんが子供を産んでて、子供を想いながら突撃していくところに、「あぁ、やっぱりミサトさんだな…」と長年の友人の姿を見ているような気持ちになりました。
平塚の大学に通っていたから箱根は近く、わりとよく行くところでした。
そんなところからもこの作品は近しく感じていたのですが、今、山口県に住んで16年になります。
たまたま宇部に用事があったので、宇部の映画館で初日に鑑賞しました。
初日の2回目で、映画に関して誰も何も知らない状態。
ラスト、宇部新川駅が映し出されて、観客みんな「えっ?宇部新川じゃん…」という声にならないどよめき、このライブ感…
26年(つかず離れずですが)見続けてきたこの作品の最後に宇部新川が登場して、その宇部の町でこの映画を観ている今の自分の縁に感謝しました。
映画にも映し出された宇部興産本社前を通って帰り「いつも通ってたのに、この角を曲がったら宇部新川駅だとは知らなかったなぁ」などと思いつつ。
後日、地元下関で子供と一緒に観に行きましたが、宇部新川が出ることは知れ渡っているせいか、そして宇部ではなくて下関だからか、あの初日のライブ感は本当にあの時だけのもので、自分の中で宝物のような経験になりました。
映画は最高に“エヴァ”でした。もう、これ以上はないってくらいに“エヴァ”でした。
そして予想を良い意味で裏切られ、最高の着地点に着地したと思います。
26年間、どうもありがとう。