「四半世紀の旅の終わり」シン・エヴァンゲリオン劇場版 Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
四半世紀の旅の終わり
公開日レイトショーで観賞
TV版やマンガ版はあんまり観てませんでしたが
リバイバル上映で序破Qと観てきました
それまでの印象としては
確かに難解な部分も多くちょっとネットで
解説動画なんぞを見ながら対応していましたが
観ながら思っていたのは
サードインパクトといった大規模な世界の没落を映しながら
それぞれの人々の様々な世界に焦点があって
それがだんだん繋がっていく感じなのかなと思いました
それぞれが追い求めた理想や願望の先に世界があり
混じり合うことで変化が生まれる
それは人類が何度ものインパクトを経て繰り返してきた
破壊と創造の中から神にコッソリ隠し遺してきた
叡智の発見と進化に似ている気がします
「行きなさいシンジ君、あなた自身の願いために」
「あなたはもう何もしないで」
これらミサトがシンジに言ってた言葉って
エヴァンゲリオンと世界に対してだけじゃなく
シンジがゲンドウと対峙することに対して
でもあったんだなと思います
今作では劇場版のこれまでの謎というか
説明不足に終わっていた部分がほぼ完全に
補完され本当に完結編としてすっきり終わった
いや終わってしまった感じがします
しいては庵野秀明監督の人生観というか
世界が元に戻った時どこに還るのか
といった答えも感じるラストシーンでした
作品的にはキャラの役割の変化やマリの存在
などがTV版の時期の固まりきってなかった部分を
きちんとほぐしているように感じました
オリジナルにこだわって話がひねくれすぎた
感じもオマージュやパロディに寛容になった
庵野さんがこうも無敵だとは
あそこであの曲は反則
どんな環境下に置かれても生きていく知恵と勇気を
持つ人間が神をも倒してしまう
というあたり宮崎駿氏の作品にも似た感じが
すると思いました
普通に155分アクセル全開作画で作られた
アニメーションというだけでも
まだ殺到状態で落ち着きませんが
もう少ししたらIMAX版とかも見に行きたいなと
思います