「3つの「まさか」でしたが、大筋では大団円ですね。」シン・エヴァンゲリオン劇場版 スキピオさんの映画レビュー(感想・評価)
3つの「まさか」でしたが、大筋では大団円ですね。
なにせ20数年、追いかけてきたものの「終劇」で、まだ冷静に評価できないのが本音。3つの「まさか」に驚きましたが、大筋では大団円ですよね。
最初のまさかは「高畑勲」展開ですね。農業を通して「そっくりさん」が人間性を獲得していく。確かにエヴァというのは、加持さんのスイカ、ぐらいで一次産業があまり取り上げられていませんでしたね。庵野秀明は宮崎駿をナウシカで、高畑勲を火垂るの墓で経験して、ようやく最後の劇場で、エヴァの世界の日常を観れた気がします。
もう一つの「まさか」は、アスカ&相田のカップリング!これは、どんな同人誌でも無かったんじゃないですか?これは結局、シンエヴァでは「全てを救う」というコンセプトだから、残ったもの同士なのかな?ラスシーンでのレイ&カヲルのカットもそうかな〜。シンジ&マリは、きっとマリは母親代わりですよね。マリ(マリア)と母親のユイは同世代ですしね。
最後の「まさか」は、ラストが貞本版漫画と同じ構成とは、、、。ちょっと正確に覚えていないので、違っていたらゴメンなさい、ですが。貞本エヴァのラストでは「転生」しなかった登場人物(ユイ、カヲル、マリ)が、新劇場版では救われるという設定。しかし、貞本エヴァと同じラストをやってしまうとは、、、。
こういう「まさか」はありますが、大筋では最大公約数的な終わり方ですかね。途中で「第7シンジ」とあったように、大方の予想通り「パラレルワールド」設定でしたし、初号機のユイと13号機にゲンドウが乗って心中。初めから初号機にユイがいるって設定だったので、当たり前の結論ですよね。
ただ、それはそれで良かった気がします。アニメのなかで「さよなら、全てのエヴァンゲリオン」とあったように、我々も全てのエヴァ作品に「さよなら」を言えるような作品。庵野秀明にもエヴァに「さよなら」をして新たな作品に向かって欲しいです。
とは言え、もう数回は観て、噛み締めたいと思います。