「こっちが相貌失認になる」フェイシズ MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
こっちが相貌失認になる
ショックから人の顔が認識できない「相貌失認」という病気になり、その原因となった殺人犯の顔が分からず、心理的な恐怖に襲われるサスペンス。「見えているのに見えない」という状態が放つ、独特な恐怖感に引かれたのと、先日観賞した、「ロスト・アイズ」という失明した女性に訪れる恐怖を描いた作品が面白かったため、やや共通するテーマを持つ本作に興味が湧き、観賞。
しかしこれははまらなかった。犯人がどこにいるかも分からないのに色々出かけるし、警部とは体の関係にまで発展。おいおい、それはおかしいだろと何度思ったことか。 ホラーではないことは分かっていたが、連続殺人犯というサイコキラー的な存在がいるのならば多少は背筋の凍るシーンが必要ではないか。また、サスペンス部分が薄い。ストーリーも演出も何もかも薄い。このように本作に必要であろう部分が描かれていない。1番気になるのが、相貌失認を意識した演出なのか、男性の演者らの顔が似ている。警部はひげ面だったが、主人公と性行為後の朝にひげを綺麗に剃ってしまい、結局ごちゃごちゃになる。こっちが相貌失認だわと突っ込みを入れたくなった。Blu-rayを買ったことに後悔。
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