劇場公開日 2013年11月9日

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「【”重力方向が真逆の世界の若き男女の出会い。そして、全ての人間が共に生きる世界を作る!”今作は、吉浦康裕監督が発するメッセージが強く伝わって来るSFラヴファンタジー作品の逸品である。】」サカサマのパテマ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”重力方向が真逆の世界の若き男女の出会い。そして、全ての人間が共に生きる世界を作る!”今作は、吉浦康裕監督が発するメッセージが強く伝わって来るSFラヴファンタジー作品の逸品である。】

2024年12月21日
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■エイジが住むアイガは独裁者イザムラが治める空を忌み嫌う世界である。
 そこに重力方向が逆の地底世界から少女・パテマが降ってくる。
 今にも空に落ちそうな彼女を助けようとしたエイジは、パテマに引かれるように空へ飛び出してしまう。
 これが封じられた「重力方向が逆の二つの世界」の謎を解く出会いとなるり、二人はパテマが憧れる数年前から行方不明になっていた冒険家ラゴスと空を飛ぶ事を試みたエイジの父の秘密を知っていくのである。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作は作品の世界感の設定が、超絶に優秀な作品である。
 過去に重力からエネルギーを取ろうとして重力が真逆の二つの世界が生まれ、一つの世界に住む人たちは地下で暮らし、もう一つの世界は独裁者イザムラが治める空を忌み嫌うアイガで暮らすという設定である。

・この作品が伝えるメッセージは作中でも描かれるように、”全ての人間が共に生きる世界を。”という事だろうと思うのである。

・エイジと、パテマが重力が逆の中でお互いに必死に助け合う姿や、次第に明かされる冒険家ラゴスと空を飛ぶ事を試みたエイジの父との関係性と、育まれていた友情。
 二人が、笑顔で映っている写真は、何故かとても沁みるのである。

<今作は、SF作品としても重力方向が逆の二つの世界という世界観が秀逸であり、そこからこの作品を制作した吉浦康裕監督が発するメッセージが強く伝わって来るSFラヴファンタジー作品でもあるのである。>

NOBU