劇場公開日 2012年7月21日

「面白かった。」おおかみこどもの雨と雪 eigazukiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 面白かった。

2025年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

泣ける

点数3.5。面白かった。年頃になった雪と雨が大喧嘩するシーンが良かった。兄妹が喧嘩するシーンを見て「インターステラー」(2014年)という映画を思い出した。人類の危機を救うために宇宙飛行士である父クーパー(マシュー・マコノヒー)が宇宙に旅立ちその子供である兄妹が地球に残される。母は既にいない。兄のトム(ケイシー・アフレック)は頑固な性格で妹のマーフ(ジェシカ・チャステイン)は頭が良い。父クーパーが宇宙にいるあいだに二人は成長し兄トムは嫁をもらい家業のトウモロコシ畑を継ぐ。妹マーフはNASAの研究者となるが、二人の仲は生き方の違いゆえに険悪になっていく。父クーパーは家族を見捨て宇宙に行ったと信じている兄のトムは次第に己の人生を見捨てて投げやりな性格となっていく。一方で父クーパーは決して家族を見捨てていないので帰ってくると信じている妹マーフはどんなに地球が危機に陥っても人生をあきらめてはいない。「インターステラー」は妹のマーフと兄のトムの人生に対する対照的な態度がそのまま物語の地球の危機に対する人類の異なる態度に重なるようになっている。この「おおかみこどもの雨と雪」(2012年)も同じようなコンセプトだと思った。雨と雪は人生に対する対照的な態度を持っていてそれが異文化をルーツにもつ人々の日本社会に対する様々な態度に重なっていると私は思った。つまり「おおかみこども」という設定は私には外国をルーツにもつ子供たちに重なって見えた。日本人と違う外見や出自の違いを気にしながらも日本の社会に溶け込む人々もいれば日本人と違う外見や出自の違いを逆に自らのルーツであるので誇りに思い無理に日本の社会に溶け込まない選択をする人々もいると思った。映画「インターステラー」は広い宇宙と小さな地球の物語だが広い宇宙に比べれば地球は小さな球である。そう考えると「おおかみ」か「にんげん」かなどという問題は私には些細な問題に思えてくるのである。

視聴:液晶テレビ(無料地上波) 初視聴日:昨日  視聴回数:1(早送りあり)  視聴人員:ひとりで見た

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eigazuki
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