「ギャハ」おおかみこどもの雨と雪 ミャンティさんの映画レビュー(感想・評価)
ギャハ
ファンタジーな世界観のために、やや粗さが目立つけど結構面白かったです。
印象に残ったというか、この映画のテーマなのかなと思うもの、それは人生の選択です。
小さい頃は雪が強く狼サイドで、雨が人間サイド。このまま行くか?と思ったら成長するにつれてその立場は逆になっていく。
雨はきっぱりと自分を狼だと言う、そういう考えは純人間の(笑)私には無理なので、なんだか不思議な気持ちになりました。
大体よく映画とかである狼人間もいつもは人間時々オオカミみたいな、どちらかと言えば人間サイドな事が多い気がします。
最後には雨は完全に人間とは決別してしまうわけですが、子供の人生の無限の選択肢に憧れてしまいます。
成長する、というのは可能性を削ぎ落としていくことだと個人的に考えているのですが、この映画を見ていて思ったのは、そういった成長は何故か哀しみや淋しさを伴うものだなぁと。
人間と狼の両面を持っていても構わない子供時代(大人になったら片方を捨てる理由は別に無いけど)は、こっちも見ていてなんだか落ち着く。
雪がワ-ギャハハハハハハwwwwwと楽しそうに遊んでいる様子は誰でもホッコリしますよね。それにしてもすげぇ笑い方だな
それに対して少し大人びた(っていってもまだ小4なんだよね)雪それに雨はどこか、自分が成長の段階で棄てようとしている片方の自分に淋しさを覚えているように見えます。
物語も終盤に差し掛かる。
もう一つの可能性を放棄したその先には、一方で自分の望んだ世界が、また一方では放棄した可能性への終わりのない後悔があります。
何がその方向への決断を決定付けるのか、それは人それぞれ、あるいは自分でも分かってないのかも
人生って不思議だなぁと
あと、それを認めてあげる親ね。これが今の時代、実は一番重要なんじゃないかな??
最後にツッコミ所ひとつ
狼男が急に道端で死んでてそのまま回収でいいのかよ!
あまりにも展開が急で、僕だったら死ぬ気であのゴミ収集車を止めるのに〜止めろよ!何としてでも!
なんで?旦那さん呆気なく死んであなたこれからその精神状態保ってけるの??なんて思いました。せめて遺体だけでも回収してくれー