「おしい!あと一歩。」おおかみこどもの雨と雪 友里さんの映画レビュー(感想・評価)
おしい!あと一歩。
価格ドットコムのIDが分からなくなってしまった為、かなり久しぶりの投稿です。
本日、此方の作品を観に行きました。
先ず、期待をしてしまいすぎたのと、ファンタジー的要素満載の泣ける映画と
先入観を持ってしまったのが間違いだったと思います。
細田作品を鑑賞するのは、この作品が初めてですが、
中々感情移入するのが難しかったです。
絵の描写がとっても綺麗で美しくリアリティがあります。
と、同時に物語にもリアリティが在りすぎる気がしました。
狼男と恋愛し、女手一つで狼子供を子育てをする…
のは、実際に有り得ないおとぎ話的ファンタジー要素ではありますが、
それ以外の部分に関しては、
リアルなハナの子育て物語という印象を受けました。
子育て中のママさんには、(或いはパパさん)
感情移入出来たり、共感出来る部分も多いのではないかと思います。
残念ながら、
私にはそこまで物語にのめり込めなかった部分と、
リアルとファンタジーを切り離して観ることが出来なかった為、
何を伝えたいのか、はっきりと分からないまま
ラストがぼやけた印象になってしまいました。
一緒に観た主人も、何かモヤモヤする…と言っておりました。
子供が親の手を離れて自立していく、親の寂しさ&嬉しさを伝えたいのか、
自立した子供の有り様を描きたかったのか、
それぞれの道を歩んで成長していく子供たちを描きたかったのか。。。
母の子への愛情、人々とのふれ合い、
どんな姿であっても受け入れる強さと愛情、
子育ての難しさ、子育ての楽しさ、
子供の成長と旅立ち。。。
どれがテーマだったのか、正直分かりません。
全てがテーマだったとしたら、限られた時間の中に
詰め込みすぎのような気も否めません。
題材が素晴らしいだけに、あと一歩、
ほんの一捻りが欲しかったと思います。
子育てという普遍的なテーマを扱ったリアリティのある作品なので、
アニメで上映するよりも、
よくあるアニメ題材を実写化のパターンで
作った方がドラマ的で、様々な世代が楽しめたかもしれません。
また、乳幼児期と少年少女期を分けて
前編後編二部制仕立ての方が(今回は乳幼児期のみで続編を待つ終わり方)
良かったかもしれないと個人的には思いました。
映像が美しく
細田作品の他の映画も観てみたくなったので
☆3つです。
次回作に期待しております。