「かあさん、おおかみってどうしていつも悪ものなの?」おおかみこどもの雨と雪 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
かあさん、おおかみってどうしていつも悪ものなの?
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映画「おおかみこどもの雨と雪」(細田守監督)から。
本作は「母と子」をテーマに描いたアニメ映画、という解説だが、
観賞後の感想は、マイノリティ(少数派)の生き方の難しさ、
それを支えるには、周りの人たちの温かい理解が必要と知った。
ただ、劇場公開された2012年7月頃に、そういった考えが、
社会全体に浸透していたかどうかは、定かではない。
そこで、印象的な会話をメモに残すことにした。
自分がおおかみの子どもと知った男の子「雪」は、母親に尋ねる。
「かあさん、おおかみってどうしていつも悪ものなの?」
「悪ものって・・絵本?」
「みんなに嫌われて、最後には殺される。だったら僕、おおかみはイヤだ」
「そうね、でもお母さんは、おおかみが好きよ。
みんながおおかみを嫌っても、お母さんだけは、おおかみの味方だから」
こんな時、宮西達也さんの絵本を読み聴かせてあげればいいのに・・と、
物語とは関係ない発想が浮かんで苦笑いとなった。
絵本作家・宮西達也さんの描く絵本は「おおかみ」を悪役にせず、
絵本「ぶたくんと100ぴきのおおかみ」をはじめ、
絵本「はらぺこおおかみとぶたのまち」など心優しい動物として表現し、
子どもたちに人気のキャラクターとなっているのだから。
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