ザ・レッジ 12時の死刑台のレビュー・感想・評価
全4件を表示
不妊症
ホリスは医者から男性不妊症と告げられ、悩んでいた。結婚して15年経った彼には2人の子供がいたからだ。事件の日、離婚も決意していたのだが、妻は浮気していたわけではなく、彼の弟の精子で人工授精して子を産んでいたのだった。しかも、彼女だけ子どもが出来ないことを知っていて、夫との愛を保つためにしたことだった・・・そんな精神不安定なホリスが交渉人としてギャビン(ハナム)の話を静かに聞く。
ギャビンはホテルの副支配人。アパートの同じ階の住民でもあり、従業員の友人という偶然もあり、シェイナ(タイラー)を雇い入れることにした。夫婦ぐるみの付き合いになるかと思われたが、シェイナの夫ジョー(ウィルソン)は狂信的とも思えるほどキリスト教原理主義の信者だった。食事に誘われても無神論者のギャビンと議論を交わす。どう見ても、作品のメッセージは宗教の否定のような気もする。「戦争が起こるのは宗教のせいだ!」とハッキリ言ってるし・・・
そんな宗教論議も面白いのだが、その夫に束縛されたシェイナを解放しようと、結局は不倫の関係に陥るギャビン。いつしかジョーが二人の姦淫に気づき、ギャビンが自殺しないと妻を殺すと脅してくるのだった。
結末は、約束の正午に飛び降り自殺という珍しいプロット。脅迫者の存在をギャビンがなかなか言わなかったせいもあり、警察もビルの向こうで妻に銃口を当てるジョーに気づかなかったのだ。ギャビンの同居人、クリス(クリストファー・ゴーラム)はゲイでHIV陽性。エイズについては深く関わってこないが、同性婚の問題なども興味深いところ。最後にはホリスも妻を赦し、食前のお祈りもナシにしてしまったシーンがいい。ただ、全体的に緊迫感が足りない。おとなしい映像だったのが残念。工業地帯の無機質な雰囲気のある、オープニングの背景映像は良かったのになぁ。
意外と薄い…
「12時きっかりに飛び降りないと人が死ぬ」と言い、ビルの端に立つ男性を、刑事が説得をしながら進むサスペンス。
説得中に何故こうなったのかを振り返っていく形で描かれていく。12時に死にます宣言をした男を「パシフィック・リム」のチャーリー・ハナムが演じ、パトリック・ウィルソン、リヴ・タイラーなど豪華俳優陣が揃った本作、同時期に公開された「崖っぷちの男」と並ぶ役者が揃っているではないか。上記作品は一級品サスペンスとしての見応えがあったが、本作はサスペンスと呼ぶには薄い物語だった。このキャストで濃厚なヒューマンサスペンスを期待していたが、結局は不倫が原因という何ともな結果だった訳である。
おまえが12時に死なないと彼女が死ぬぞという究極の選択を突きつけられた男の話だ。
何故ここまで逆鱗に触れたのかについてだが、パトリック・ウィルソン演じる夫は熱心なキリスト信者であり、隣部屋に住む後に自分の妻と不貞関係を結ぶ主人公が無神論者なのも気に食わない様子。それでいて不倫というキリストの教えにあまりにも反する行為をした2人を裁く目的でこの凶行に至った訳だ。故に熱心な信者というだけで、悪人でも何でもない、ごく普通の男であった。
担当刑事にも家族の一大事が発覚しており、そんな中で説得を試みた所で上手くいく筈もなく、説得中に妻からの電話に出る始末。冷静な刑事が説得をしつつ原因を詳しく聞いていれば解決した事件の様に思えるが、その様なサスペンスフルな展開、衝撃の事実等のビビッと来るものが無いままエンドロールとなった。それがサスペンスとしての魅力を下げまくっている要因なのは間違いない。
ラストシーンにて刑事の家族が食卓を囲むシーンで、食前のお祈りを刑事が制止する様が描かれるが、本作の言いたい事はそれなのだろうか。何でも深入りしすぎるなと。昨今報道されている旧統一教会の件とどうも当てはまってしまう、今観るべき作品なのだろうか。
2022.9.17 追記
ハラハラドキドキ
会話がほぼ、宗教的な話し。
が、つまらなくはない!
ジョーは悪くない…
逆にいい人!
だか、一緒にいると息がつ
まりそうな(T_T)
リブ・タイラーはやっぱり
美人でした(≧∇≦)
ビルから飛び降りるのか
飛び降りないのか?ドキ
ドキ・ハラハラ‼︎
ラスト、衝撃的でした(゚o゚;;
君ならどうする?
12時だ。時間だ。さて、君ならどうする?
飛ぶか、飛ばないか。決断しなければ。
重い話だった。ミステリアスなシチュエーションで始まるストーリーだが、そこまで重い話とは意外で、愛の為に死ねるか?と問われても返事に窮する。
信じるもの、聖物とは何か? 人それぞれ違うだろうが誰もが求め持っているもの。
ギャビンとジョーの意識の中にどれだけ入り込めるか、そこでこの映画の評価が分かれることだろう。
刹那的では決してないギャビンの判断。
生きる意味、普段の生活のなかにある幸せ。
思いやりと、許すと云うこと。
様々なことを再発見する物語。
全4件を表示