カラスの親指のレビュー・感想・評価
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どんでん返しは後味が良し
道尾秀介は好きだけど、原作も映画も観れてなかった作品。ようやく鑑賞。長時間で不安だったが飽きることなく楽しめた。どんでん返しは後味が良かった。道尾作品はイヤミスの印象強かったから意外。
テツの指の話が好き。実際にやってみたら、たしかに親指とほかの指はくっつくけど、母指と他の指はくっつくない。父と母の指を合わせれば他の指に近づける。この瞬間、母子家庭の私は「もしも両親が仲良かったら...」と想像した。両親が居る家庭が恋しくなる映画だった。
来た。大どんでん返し。
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詐欺師の阿部はかつて、借金のカタにやくざ稼業の片棒をかつがされた。
その時に借金の取り立てをして、ある女性を自殺に追い込んでいた。
罪滅ぼしの意味で、その娘2人宛に正体を明かさずに毎月金を送っていた。
阿部はその当時、罪の意識で組織の事を洗いざらい警察に話し、組織は壊滅した。
でもその主犯格が刑務所から出て来た。そして阿部の家が火事になった。
阿部は家を捨てて、サギのパートナー村上と共に逃げる。
そんな折、ある姉妹とその恋人の3人組に出会い、同居する事になる。
その姉妹は何と、阿部が自殺に追い込んだ女の娘たちだった。
しかしその新しい家にも火がつけられ、またつけ狙われるようになる。
5人は逆襲し、敵の根城に盗聴バスターズを装って侵入する。
そして何かと騒ぎを大きくし、警察が来るのを恐れて逃げた敵から大金を奪取。
こうしてチームは解散するのだが、実は全て村上が仕組んだ事だった。
村上は病気であと1年の命ということで、役者を雇って一芝居打ったのだった。
これにより少女らは健全な精神を取り戻して就職、阿部も過去を吹っ切れた。
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ヤクザらから金を詐欺るあたりまでも、平凡ながら面白かった。
でもそこからまさかの大どんでん返し。すべて村上の掌の上の出来事とは。
しかし何でこんなにええ役を村上にやらせたんかが疑問。
アホそうにしか見えんし、人様のために何かする奴にも見えない。
そして致命的な大根芝居・・・。
せめて関西弁の役ならまだマシやったんやろけどな。
サーバントリーダーシップを体現したような人情味がある映画です。
一言でいうと、「詐欺師」の話です。
え?と思うかもしれませんが、結論から言うと、
・人のトラウマを解決する
・娘たちを幸せにする
etc.
のために、詐欺師という立場をつかって
「一世一代の大芝居」をする感じのストーリーです。
人が大きなトラウマを抱えてる際には、逃げたり避けたりすることではなく、
そのトラウマを自分で乗り越えるという経験を積ませることが大切なんだと
確信が入る映画です。
しかも・・・、
「自分で乗り越えた」と良い意味で勘違いするくらい、
水面下でアシストしながら、その人を立てることの重要性も学べちゃいます。
とても人情味を感じることができるし、ラストは大どんでん返しのある映画です。
2時間40分、あっという間。
160分、飽きずに見れる。
後半20分すごく良い。完全に騙された。
これぞ映画って感じ。
詐欺師をマイナスに言うくだりもある。
劇団のところ良い。
ストーリー 91点
配役 85点
音楽・映像 90点
全体 89点
詐欺師なのに良い話
表紙の阿部さん的に最近の作品なのかと思ったら
10年前だったんですね!
石原さとみさんがサブの不思議キャラしてて不思議でした!
いまはメインでしか出ない人がサブにいる空間!
最後は払ってたのが、阿部ってバレてて
お礼を告げていて、気持ちがちゃんと伝わってたんですね。
詐欺師が一般人巻き込んで、ヤクザ相手に戦うは無理があるけど、騙し込んでて、すげーってなりました!
お別れした後、『できすぎだなぁ』ってどういうことだ?ってなってたら、村上ジョージー!!!!!!!
とんでもねえやり手!!
ヤクザ全員、劇団員!!びっくり!!笑
村上ジョージの娘たちだったんかーいて。
これは予想してなかった展開びっくり!
ラスト10分で一気に騙されすぎてておもしろいです!
伏線いっぱいあったなんて知らなかった!
そしてカラスいい人ですね!!
お父さん。
見てよかった、おもしろかった!
芥川賞とった小説の実写なんですね!
小説家さんってほんとすごいなぁ!
見終えたあとなんか心が温まります。
詐欺映画なのに、なんかホッコリします。
見応えも見終わりもよかったです。
どんでん返し
詐欺師をテーマに物語が進んでいく。
途中までは、正直冗長であると感じていたが、綺麗に伏線が貼られていたことに驚いた。
最後の20分ほどで、物語の謎が解け、すべての出来事がつながった。
人は最後になって、大切なものを求めるのだなと思った。
また、村上ショージの人選はぴったりだと思った。
どんでん返しとはこういうこと
久しぶりにどんでん返しな作品を観た。
すべての伏線が余すことなく回収されていく満足感は、少々派手っ気のない160分も僕の中では大満足に変わった。
まさか光輝の手紙まで、最後に回収されるとは。
武さんが密かに、この5人での生活にカラスの親指(父親)的感覚を持って幸せを感じていた。しかしそれ以上に、テツさんは親指としての幸せを感じてたんだと思うと、映画中盤の何気ない生活がとても愛おしくなる。
いい映画観たなぁ、とそんな余韻に浸れる映画でした。
いくら何でもバレバレだ
競馬場の件の掴みはOKだったのになぁ。
傑作コンゲームの予感がしたんだけだなぁ。
上映時間の長さに鑑賞を躊躇してたけど、それも気にならないほど面白くなりそうだ、と思ったんだけどなぁ。
5人の共同生活からお金強奪までの件がダルいし、
闇金業者が他人を簡単に中に入れるなんてしないだろ、と興醒めし始めた挙句の、
拳銃の仕掛けや転落した後のマヒロとヤヒロの入れ替わりもいくら何でも観てるコッチにバレバレ。
シラけた気分になった所で後30分くらい残ってるよ、長え‥
で細かい伏線はともかく大方予想通りのテツの告白。
村上ショージ、出だしは胡散臭くてナイスキャスティング、と思ったんだけど、独白シーンの台詞回しの拙さは流石にキツかった。
もっと面白くなりそうだったのに、色々残念でした。
因みに図体のデカイ探偵って、カンタロウじゃ無かったのかな?
カンタロウもテツの差金だったんじゃないのかな?
村上ショージの演技力と存在感
村上ショージの演技力の低さと、オッチョコチョイなキャラクターが染み付いている存在感に違和感があって終始落ち着かない。
最後の騙しも、素人集団がドタバタ喜劇を自作自演した末に、いくつかのラッキーによってお金を持っていけたとしか思えない。
細かい所まで比較的よく練られていているのに勿体ない。
そもそも一石三鳥のアルバトロス計画に共感出来ないという致命的な問題ありでした。
小柳友の役が、「図体がでかくて太ってた/元いじめられっこ」というバ...
小柳友の役が、「図体がでかくて太ってた/元いじめられっこ」というバックボーンがあったが、阿部寛が同じくらいでかいので、しかも5人全員揃って家の中で初めて紹介されるから、否応でも同画面で阿部寛と小柳友が対比になってしまい、『図体がでかい』という特徴が激減。
芝居が良かっただけにもったいない気もします。少なくとも阿部寛以上の図体のでかさ、一発で見た目でパッと見わかるような人ならまだしも、違和感が最後まで残ってしまった。少なくとも、最初に画面に登場させるときは、阿部寛抜きの4ショットのほうがよかったようにも思えました。
村上ジョージさんの芝居も真っ黒なカラス=プロ中のプロとして見たら、(…こんな感じの標準語で…しゃべりかたもそうなのかも…)と妙に納得してしまうような。
阿部寛節全開の立ち振る舞いもいいですし、ストーリーのオチもわかりやすく観やすい。2時間超えの映画ではあるが、ゆったりと、わりとしんどくなく観られる。
しかし、物語の「話の流れ」はスムーズだが、阿部寛の抱える複雑な『感情の流れ』がぶつ切りになって見えて、単調に見えてしまった。主観的な視点が少なく、すべて第三者目線のような・客観的に描かれていて、感情移入はしにくい部分がありました。映画を観てるのに小説を読んでるような雰囲気も感じられます。とはいえ、理屈抜きに観やすくて、おもしろいです。
あと、パッケージの石原さとみの写真、ずっと北川景子だと思ってました。
原作と映画の同調率ほぼ100%
原作と映画を比較した批評として、
①原作の世界観をぶち壊して脚本や演出家がただ、自分の好きなようにいじってしまってる酷い映画。
②原作と多少かけ離れても、キャスティングの妙や原作にはないけどもこのポイントはしっかりと伝えたいと響くものがあったりと、いい意味で原作を裏切ってくれる映画。
③ほぼ原作を忠実に踏襲していて、観てて"うわ、原作と何か(悪い意味で)違うな…"となる事がない映画。
この「カラスの親指」は③にあたります。これだけで評価は4です。で、主演の阿部寛さんをはじめキャスティングは非常にいいです。石原さとみさんがあまり賢くない長女の役で出てますが、贅沢な使い方してるなと思いました。
物語としては、次女の方が重要なので、そっちの方を有名な若手女優にさせるという選択もあったはずなのに、あまちゃんブレイク前の能年玲奈さんの起用は良かったかなと。なかなかの適役でした。
これで評価を5としたいのですが、やはりというべきか、村上ショージのセリフ回しはちょっと…。あまりにもあまりにも棒読みが過ぎて。
何というか、テツの雰囲気や佇まいは合ってはいると感じたのですが、喋らすとね…。R1のCMのクッサイ芝居する吉田某に比べれば、不快には感じなかったけども。少し話が逸れましたが、その部分で―0.5としました。
最後に、指のくだりのシーンでは、誰もが自分の掌を見て試してみるでしょうね。
ただただ素敵
朝方の新宿、あの別れのシーンでエンドロールでも映画として成り立つでしょう。
でもそこからのラストまでが秀逸。全てを回収して心に暖かさを与えてくれます。
映画っていいもんですね〜としみじみ思う作品。
お疲れ様でしたとしか!!
小説一本を丸々映画にしたという感じで、とにかく長く、途中で集中力が切れます。東宝の映画にはないような独特の空気がありますが、村上ショージのショボい演技自体が伏線だったのでしょうが、観客を騙して楽しませるのは失敗だったと思います。石原さとみが珍しく空気で、マンションご近所の二の腕お姉さんの方が気になりました。上野が舞台で名古屋に越したりするのは、距離感が分かって良かったです。
ダメ、詐欺ゼッタイ
に回ってしまってるから結果冗長な映画になってしまった。
ドヤ顔で伏線を張るあざとさは嫌いじゃないけど、その前に映像や構成で語るべきところを全てセリフで説明してしまっているという、なんとも想像力不要のツマンナイ作品になってしまった。
アヴァンタイトルの勢いのままいってくれればよかったのに、パッとしないタイトルの後はずっとテンポが悪かった。うまくない。
2度目の鑑賞
詐欺師の話ですが、よく出来た話でラストがとても良いです。
詐欺師のコンビが若者3人と同居し、自分達を追い込んだ悪い闇金に仕返しする。
同居する姉妹は、かつてタケが取り立てで追込み母親は自殺したのだった。姉妹の仇となるタケだが、その事実を伏せて暮らす。
家族のような楽しいひと時だったが、タケに復讐する闇金の奴らが家に火を点けたり、猫の死骸を投げ込んだりと、嫌がらせはエスカレートする。
そこで、一致団結し闇金に一泡食わせようと計画を実行。
スリル満点のシーンにハラハラドキドキ。
すっかり騙された。
親指の話は心に残ります。
石原さとみの役は唯の人数合わせか?
種明かしが寒すぎる。
160分使って仕掛けたトリックがまさかの言葉遊びとは、震えました。
宣伝ポスターでどう騙してくれるんだと期待しながら観ましたが本当にしょうもないオチです。どんでん返しはもちろんありません。
とりあえず全て村上ジョージが悪いです。
詐欺映画としては色々と粗さが目立つけど、作品としては悪くない
総合:65点 ( ストーリー:60点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
全体に粗い部分が目立った。特に闇金融の事務所の仕掛けのくだりの演出はひどい。簡単に扉が開いてあっさりと内部に入り込めるし、闇社会の人間たちが突然の銃一つでみんなびびっちゃって、反撃もしなければ盗まれた現金を追いかけようとすらしない。
そもそもあの短時間でどうやって石原さとみが廊下から下に落ちたことに出来たのだろうか。これが詐欺のために落ちたことにした演技だというのは最初からみえみえだったけれど、その設定を劇中の中でどう実現したのかやり方がわからない。本当に落ちたのならば降りられるだろうが、詐欺のための落ちた演技なのにどうやって下まで短時間で誰にも見られずに降りられたのかが説明が無いし、それにもし闇金融の男に追いかけられていたらどうやって落ちたことにするつもりだったのか。
そしてみんなが見ている前であんな大騒ぎになれば、住人の誰かが警察を本当によんだはず。ではその警察の調査をどうやってかわしたのだろうか。いくらなんでもこんなお粗末な計画が成功する筈がない。競馬場と闇金の件に関しては視聴者を騙そうとする手口はまるわかりだし、闇金の事務所への侵入は緊迫感なんてないし、観ていて馬鹿馬鹿しさを感じずにはいられない。
物語も非現実的。いくら村上ショージが計画的に仕組んでいるとはいえ、それでも偶然に娘が二人の目の前でスリをして、その後に一緒に楽しく住むことになったなんてすごく強引。しかもその後にみんなが危険な橋を渡って仲良く一緒に詐欺をすることになって上手く人生を見つめ直せるなんて、あまりに出来すぎです。大きな詐欺をするときに、最初から最後まで、思うとおりに人が動いてくれるなんて有り得ない。大傑作『スティング』では、何か計画通りにいかないことが起きた場合にはすぐに計画の修正の動きが入っていたが、それなのにこの話は計画通りになることによってのみ成り立っているのである。
闇金融での突然の銃を持ち出すくだりはすぐに裏事情も読めてしまって驚きが無いし、詐欺の話としては期待はずれ。一軒家での共同生活が始まる部分は、伏線貼るのに忙しいのは分るが間延びしてしまって、無駄に時間が過ぎている。
登場人物の演技については、石原さとみの演技は大袈裟だし、村上ショージははまり役とはいえども演技が下手なので、配役には65点。ただし阿部寛と能年玲奈は良い出来だった。ちなみにこの作品は『あまちゃん』の前に制作され、まだ無名の能年は審査で合格して役を掴んだらしい。意外なところでは、『踊る!さんま御殿』の再現劇によく不細工な人の役でよく登場する女優さんが今作品でも劇団員役で登場しているのが観れて、驚きつつも嬉しかった。この女優が市川佳代子という名前なのを初めて知った。
欠点は多いこの作品だが、決して嫌いではない。それは阿部寛の過去を取り上げ、人物像を掘り下げているから。自分自身が加害者になって人の運命を狂わせてしまったという心の傷が癒されていき再生していくのが、物語の無理やり感がいっぱいとはいえども悪い気がしなかった。
カラス“は”親指
詐欺師を主人公にした単なるコン・ムービーと思うなかれ。
軽妙な味わいと爽やかな感動が余韻を残す“ちょっとイイ話”なコン・ムービー。
詐欺師コンビのタケとテツ。
二人の元に、やひろとまひろの姉妹と姉の恋人・貫太郎がひょっこり転がり込んでくる。
5人の奇妙な共同生活がとってもユニークでほのぼの。
…だが、タケと姉妹には共通の悲しい過去が。
タケは、友人の保証人になった事で背負った借金の肩代わりに闇金で働かされ、愛娘と取立先の若い母親を死に追いやった過去を持つ。
その若い母親というのが、姉妹の実母。
偶然の巡り合わせで再会したタケは、罪滅ぼしのようにアパートを追い出されたまひろたちを自分たちの家に招き入れた。
切り出せないでいたタケに最後、まひろがかけた言葉に救われる。
人生のどん底で生きながらも、気遣い支え合う擬似家族の絆が温かく胸に染み入る。
勿論、本作はコン・ムービー。
彼らは自分たちの人生を滅茶苦茶にした闇金相手に、一世一代の作戦を決行する。
…ところがこの作戦、見ていてハラハラするほど危なっかしい。
これで騙される方も騙される方だ…と、つい思ってしまうが(笑)、何もこの作戦が映画の最大の“騙し”ではない。
最大の“騙し”は、タケとテツがまひろと偶然(?)出会った時から始まっていた…!
タケ=阿部寛もさることながら、憎めないテツを演じた村上ショージが好演。“一家の大黒柱”の如く映画でも大きな役割を果たす。
やひろ=石原さとみは天然小悪魔な魅力を振り撒き、まひろ=能年玲奈のキュートさ&フレッシュさは、じぇじぇじぇ!(こんな使い方でイイのかな?)
図体はデカいがおっとりした性格の貫太郎=小柳友もナイス。
週刊誌の記事やチラシやポスター、言葉を並べ替えるアナグラム、そして五本指を家族に例えた話…随所に散りばめられた伏線が見事に繋がるラストは意外な驚きと優しく爽やかな感動。
160分の長尺も全く気になる事なく、最後まで心地良い。
映画見終わってから分かるタイトルの意味にも座布団一枚。
確かに、カラス“は”親指だった!
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