「すごいよ、このじいさん。格好良すぎる。」ビル・カニンガム&ニューヨーク 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
すごいよ、このじいさん。格好良すぎる。
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ファッション・カメラマンのドキュメンタリーということで、「情熱大陸」みたいなもんだろうとあまり期待せずに観たのだが、もの凄く良かった。
80歳すぎて、破れた雨合羽を着て自転車乗って、ニューヨークの街を走り回る。
ファッションの写真を撮るために。無名有名にかかわらずカッコいい人を撮るために。
写真が撮れればそれで良いので、食や住にはこだわらない。
伝説的なカーネギーホールに住んでいたけど、立ち退きをくらう。
それでもかまわない。古い栄光よりも、ビルにとって大事なのは、「今」だから。
80歳すぎてなお、昨日よりも今日、今日よりも明日を見てる。
すごいよ、このじいさん。格好良すぎる。
ファッション初心者から見ると、本作に登場する人たち(セレブやデザイナー、有名雑誌編集長など)が、そこはかとなく胡散臭くて強烈過ぎてお洒落というより最早別の次元の者に感じてしまうのが悲しいところだが、そんなお洒落怪物達の間をビルは飄々と通り過ぎて行く。まさに、お洒落界の水木しげる先生なり。あっぱれ!
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