「姿が見えない”彼の声”…。」009 RE:CYBORG 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)
姿が見えない”彼の声”…。
ProductionI.G.は“実体”のない脅威・存在を『攻殻』シリーズや『東のエデン』で何度も描いてくれたから、この新生『009』も同社じゃなきゃ描けなかった。特に“ISIL”や“ネットの誹謗・中傷”とか、歪が露わな今だからこそ余計に迫るものがあった。
露わと言っても知らないだけで、実際は傍にいただけで、実は僕が知らなかったか、知らない振りをしてただけかも…。この『009』にしても常に手がかりは“声”だけで、姿もなければ目撃もない。唯一目撃できるのは、モニター越しの“自分”だけ…。それが多分神山監督の狙ったとこかもしれないね。そういう想像をしてしまうのも、“全部伝えず、仄めかす”というI.G.流の社会派SFアニメの魅力と言えるかな?
ピュンマの活躍が全然で“お前どこで何してた?”だけど、社会派SFアニメというI.G.得意分野のジャンルを見れただけでも満足だね。でも続編はないのかな?
コメントする