「質の高いアニメ」009 RE:CYBORG R41さんの映画レビュー(感想・評価)
質の高いアニメ
アニメには真実が隠されている、と思う。
一般的には表現できないことをアニメの中に隠すように仕込むことが、最近の日本のアニメ界の流行りなのだろうかと思わされる。
エヴァンゲリオンにもいくつもの謎が隠されているし、ナルトやワンピースにも陰謀論的なミステリアスが忍ばされている。
そしてこの作品は堂々と隠すことなくそれを表現している。
つまりそこが好きだ。
9・11 そこに隠された、隠さずに堂々と行われたアメリカ史上最悪の事件は、その後始末さえ堂々と歪に進められた。ニュース番組でさえ禁止されたこれを包み隠さずに表現したことは誠に素晴らしいと称賛するが、同時に限られた映画館でのみひっそりと上映されたことが、世界は陰謀でみちみちているように思えるのだ。
つまりこれは真実を描いているのだ。
石ノ森章太郎は、この作品シリーズで絶えず問いかけ続けたのが「神」なる存在だ。
特殊能力を与えられた9人の戦士たちが必死になって人類を救おうとするが、どうしてもこれ以上できない問題にぶつかる。
その時彼らは叫ぶのだ「神よ! どうしてあなたは…」
アニメでなければ不可能な世界を表現しているにも関わらず、アニメのキャラが神に向かって叫ぶ姿はいかにも人間的で共感する。
地方の映画館で上映されず、当然TVで放映されることもない。仕方ないのでDVDを購入した。
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