「秀逸な映画(・∀・)イイネ!!」J・エドガー 初台験さんの映画レビュー(感想・評価)
秀逸な映画(・∀・)イイネ!!
初代FBI長官のフーバーを主役にした、実話をもとにした映画なわけだけど・・・
ほんとにこんなことしてたのかこいつらは!?という感じです(゚∀゚)アヒャ
フーバー長官は司法省の諜報機関であるFBIを強力な組織に仕上げるため、職員の私生活を徹底的に調べ上げ、不倫してる者、同性愛者、借金てる者、さらには身長や体重、そして薄毛の者を次々に解雇していった。
代わりにアメリカ全土から優秀な警察官を採用して、とにかくFBIを格好いい英雄的存在として世間に印象付けていく。
フーバー長官は人種差別主義者であり有色人種をほとんど起用しなかった。
キング牧師暗殺やケネディ大統領暗殺もフーバー長官の差し金という説がまことしやかにささやかれるのもうなづけますな(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚ )スペシャルウン
イーストウッドはこの映画の中では「恐らくこいつが全部裏で糸を引いてたんじゃねえか?」程度にとどめておいて、断定的な描き方はしてない。
なぜなら証拠が何もないから(;・∀・)
このフーバー長官、様々な粛清や弾圧をしておきながらも本人はバイセクシャルであり女装癖もあったということが分かってる。
そして腹心として起用したクライド・トルソン、そして秘書のヘレン・ガンディも同性愛者だったことも分かってる。
つまりセクシャルマイノリティのこの3人が、アメリカの権力を一手に担ってマイノリティを弾圧しまくってたということ(゚∀゚ ;)タラー
それだけじゃなく、大統領をはじめとする政治家や財界人、芸能人などを監視したり盗聴したりしていて、歴代の大統領はフーバー長官の意向に従うほかなかった。
こうした恐怖政治を実に50年近く、死ぬまで長官の座にとどまって続けていたガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
科学捜査を導入して検挙率を爆発的に引き上げたという功績もあるが、その裏でやってることは権力を維持するための脅迫や弾圧という、実に表裏の激しい人物。
映画はそんなフーバー長官が自分の武勇伝を話す形で進行するけど、もはや何が嘘で何が本当なのか分からないくらい逸話の多い人物で、自分でも何が本当なのかも分からないくらい混乱していることが、過去のエピソードが時系列も関係なくどんどん挿入される形で映される。
ディカプリオの熱演ぶり(・∀・)イイ!!
年取ってからのフーバー長官の佇まいと言い、実に見事に演じてる。
トルソン役のアーミー・ハマーもΣd(゚∀゚d)イカス!
ぱっと見た目はイケメンでスタイルも良く、切れ者っぽいいでたちなのに、その口から「昼食か夕食は常に一緒に・・・」とフーバー長官に言う時に「・・・あれ?(;・∀・)」っていう感じが実に絶妙(゚∀゚)アヒャ
ただ年取ってからの特殊メイクがちょっといかにもメイクっていう感じでちょっとな~(;´Д`)
2人で旅行に行った時にホテルで痴話げんかをするシーンも良かった(・∀・)イイ!!
あれは実際に記録が残ってるそうで、部屋中を破壊しまくったというのも事実らしい。
トルソンが持ってくるハンカチが、この2人の間の距離感と言うか感情の動きを表すという流れもイイネ♪d('∀'o)
トルソンが脳梗塞で倒れてから、そのハンカチを渡して「今夜家に来なさい」と言ったものの、その直後フーバー長官は自室で死んでしまう。
その死体をこれでもかというほど醜悪な老人の死体に見せる。
フーバー長官は最悪な人間だったかも知れないけど、トルソンとガンディにとっては大事な人だった。
死んでからフーバー長官が持ってた極秘文書を何日もかけて全部シュレッダーにかけるシーンも、フーバーにプロポーズされて以来ずっと秘書として仕えることで一途に貢献したガンディだからこそ。
近代アメリカ史を学ぶ材料としても秀逸な映画ですね(^_^)