「イーストウッド×ディカプリオ!」J・エドガー 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
イーストウッド×ディカプリオ!
クリント・イーストウッド×レオナルド・ディカプリオの初タッグで、FBI初代長官ジョン・エドガー・フーバーの人物像に迫る。
共演にナオミ・ワッツ、ジュディ・デンチ、アーミー・ハマー…
とにかく話題には事欠かない。
FBIの初代長官として知られるフーバー。
絶対的な権力を持ち、歴代の大統領にも怖れられ、約50年間君臨し続けた。
その一方で素顔や私生活は謎に包まれ、独身を貫き、マザコン、同性愛者、人種差別主義者とも噂された。
FBIの発足、リンドバーグ愛児誘拐事件、ケネディ大統領暗殺事件などアメリカの歴史や事件を背景にし、実に興味深い“話”。
しかし、“映画”的には盛り上がりに欠けた。
フーバーの幾多のエピソードを貪欲に描き過ぎ、分散した印象を受け、イーストウッド演出にしては珍しく焦点が定まっていなかった気がする。
それでも、人間ドラマをここまで真摯に描けるイーストウッド演出はやはりさすがで、フーバーの20〜70代まで演じ切ったディカプリオの熱演も賞賛もの。
残念ながら今回は、批評的にも興行的にもイマイチと聞いたが、これで終わらず、イーストウッド×ディカプリオのタッグをまた見てみたい。
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