「青春劇が国際諜報戦と出会って合体」ミッシング ID Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
青春劇が国際諜報戦と出会って合体
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総合70点 ( ストーリー:55点|キャスト:70点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
最初はありがちな青春物、それが20分程度続いた後に全く別の作品に急変する。
東欧の元諜報員コズロフが子供を捜す方法は、手間暇かかる割りにかなり成功の可能性が低くて非現実的すぎる。殺してしまったら取引には使えないのに、ネイサンをさらってくるために何故強力な爆弾をわざわざ仕掛けて警察に気が付かれるように家を爆破するのか意味不明。それに何故CIAである育ての両親とベネット医師が給料を貰いながら何の諜報活動もせずに地方都市でのんびりと子供を育てているのか。そんなにCIAは暇で余裕があるのか。何故ベネット医師はCIAからも逃げようとするのか。設定と物語は突っ込みどころだらけでたいしたものではない。
でもなかなか緊迫感があって面白かった。主役の動きはよく鍛えられていて体を張った活劇が良かったし、その他の登場人物たちの戦いの場面も迫力があった。育ての両親も冒頭だけの登場だが好感が持てた。コズロフがネイサンに電話をかけて、彼の友人を殺すといって友人の名前を一人一人読み上げ、フェイスブックの友人のことを持ち出して交渉するのは怖かったし感心した。流石に血も涙もない諜報員らしさが出ていて良い場面だった。彼女の存在が物語の本筋に必要だったのかどうか微妙なところだが、映画の青春物の部分としては上手く機能していた。
主人公ネイサンと父親の冒頭の拳闘の練習の場面を観ていて、彼は手技だけでなく意外と蹴り技が上手いなと思ったら子供の頃から空手をやっていたそうで納得した。
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