「湊かなえだもんなぁ・・・」北のカナリアたち kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
湊かなえだもんなぁ・・・
20年前の事件とは、はるの夫(柴田)が溺れた生徒を助けるために海に飛び込み、生徒は助かったが夫が溺れ死んでしまったという事件。その後、事故の最中にはるが男と会っていたという噂が広まり、はるは島にいられなくなったことだ。
最初にバードウォッチングを楽しむ生徒の一人・真奈美(満島ひかり)と会ったはる。殺人事件を起こしてしまった鈴木信人(森山未來)に自分の住所と電話番号を教えたのは誰か?と尋ねるのだった。ひょっとするとミステリーなのか?といった手法で残りの生徒達と会っていくストーリー。夫が死んだのは皆自分のせいだという贖罪と自己嫌悪の念をそれぞれの立場で解明していく・・・どこかおかしいぞ!と思わせながら、生徒同士(勝地涼と宮崎あおい)などの確執も和らげていく優しい先生。男と会っていたという噂も真実であり、人質を死なせてしまい自責の念のために自殺願望のある元刑事(仲村)に対して生きる希望を持たせるためデートしたりキスしたりしてたのだ。
原作は短編なのでそこまで重厚な内容まであるのか疑わしいし、中盤以降は眠くなってくる内容だった。が、さすがに最後には「歌を忘れたカナリア」の心境を宿題にしたとかで、サプライズ同窓会を開いて泣かせる脚本(那須真知子)はさすが。ただ、これも偏に森山未來の吃音・怒号の演技のおかげだ。結局これだけのために引っ張ってきたわけだな・・・でも泣いたよ。
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