「素晴らしかった」ショーン・オブ・ザ・デッド 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしかった
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そもそも劇場未公開、DVDスルー作品だったためまさかこうしてスクリーンで見れるとは思わなかった。3~4回は見ており、ゾンビをこのようにコメディでいじっていいとは思っておらず漫画『ライフ・イズ・デッド』を描くヒントになった。自分の漫画人生においてもターニングポイントになった作品だ。しかしここ10年以上は見返していないので、すっかり忘れていてなるほどこうだったのかと思う事ばかりだ。
冒頭で彼女のリズと友達との関係が丁寧に描かれ、お母さんと義父、職場での立ち位置、パブ、シェアハウスの自宅などちょっとずつゾンビのパンデミックが進行しているようすをチラ見せしながら描かれる。すごく丁寧で全部の描写が面白い。
病状が進行するお母さんがリズに「初めて会えたわね」とまるで認知症のような繰り返しのやり取りをするのが切ない。というのも今自分の母親が軽度の認知症で、何度も何度も同じやり取りを繰り返しているからだ。
エドの運転が粗暴で、同乗していなくても酔いそうだ。年寄りも乗っているのだから配慮して欲しい。リズとは最終的に結婚していたのだけど、あんな怒りっぽい女は嫌だ。もうちょっと価値観の近い相手がいいのではないか。
パブにライフルがあるのにあまり当たらない。リアルな表現だ。ゾンビのとろいところを見事にコメディ要素で活用している。それでも集団で襲ってくると手が付けられなくて怖い。
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