「カーティス一家の心象風景と捉えるか、予言的中と捉えるか?ラストの解釈が面白い。」テイク・シェルター さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)
カーティス一家の心象風景と捉えるか、予言的中と捉えるか?ラストの解釈が面白い。
カーティス(マイケル・シャノン)は奥さん:サマンサ(ジェシカ・チャステイン)と娘と三人暮らしなんですが、ある時から、未曾有の災害に襲われる悪夢に悩まされ始める。で、悪夢を何回も見る内に、幻覚とか幻聴にも悩まされる。これって予知夢じゃない!?恐怖に包まれたカーティスは、地下シェルターを作ろうと決意。そう、ノアの箱船状態ですね。
必死にシェルターを作るカーティスに、周りも段々と引き始めるんです。でもサマンサだけは、優しく接する。けど、悪夢に取り憑かれたカーティスは仕事もままならなくなり、とうとうクビに。保険を失って、一人娘の耳の手術も受けられなくなる。で、サマンサもとうとうぶち切れて、カーティスを平手打ち!
けどサマンサは、カーティスを許すんですよねー。許しちゃうんですよんねー。夫婦二人で、乗り越えようとか言ってー。偉すぎます!
そんな時に、嵐到来。「やっぱ俺の言った通りやん!」と、シェルターに逃げ込む三人。でも数時間経つと、外は静かに……?あれ、嵐たいしたことなかったんだねー(笑)
サマンサが外に出ようというのに、拒否するカーティス。ガスマスクまでつけて出ようとしないカーティスを、優しく説得するサマンサ。
「扉を開けて」と。
「貴方が開けないと意味がない」
なるほど!シェルター=カーティスの心なのか!と。メタファーなのか!そうなのか!ここで一気に、献身的なサマンサが、根気強く誇大妄想癖の旦那の心を開いたよ-!!っていう感動的な夫婦愛の物語になる。サマンサ偉いよー。私には、できないよ。
さて、カーティスはカウンセリングに通い、新たなスタートですよ。心機一転、家族三人で旅行に行くことにする。ビーチで遊ぶ三人。すると、遠くに竜巻が見え、黄色い雨が降る。大きな嵐がやってくる……!!
そうなんです。カーティスの悪夢が現実に?え、え、え、え?で、終わり。
①え、やっぱカーティスは、ノアだったの?あれ、家族の崩壊→再生の感動の夫婦愛の話じゃなかったの?
②巨大嵐は、なんかのメタファーなの?
③てか、カーティスの病気は治ってなかった?
④カーティスの妄想が、家族を飲み込んだの?
⑤カーティス一家の心象風景なの?
激しく混乱!
恐らくは②と⑤と思われる。