「がつんと来るドラマ。素晴らしい」灼熱の魂 黒猫ファンさんの映画レビュー(感想・評価)
がつんと来るドラマ。素晴らしい
民族紛争の悲劇の実態を少し描いた作品。特に日本人にはこういった紛争に無縁すぎて、戦争と民族紛争との違いが理解できないけれどもこの映画はその理解のヒントを与えたくれる。
数奇で悲惨な運命の物語。
レバノン出身のカナダ人の老女が亡くなり、二人の子供に遺言状が渡される。実は二人には兄がいること、そして父親を捜してその二人にそれぞれ手紙を渡してほしい。それがかなったら初めて墓碑銘に名前を入れてほしいという謎めいた遺言。母親の過去を探る旅。その衝撃のドラマの数々。
エンディングで「悲劇の連鎖を断つため、沈黙は守られ、そして約束は果たされた。」という遺言の謎の言葉がでてくる。この約束とは何か。
主人公が神に誓った愛の約束である。
何があっても子供たちを愛するという約束。
陰惨で恐ろしい場面も多数登場する。
息が詰まるような情景。
涙無くしては見れない、愛の物語である。
原題名は「焼かれ尽くされた魂」
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