「あっさりだが高カロリー」ポテチ こころまなぶさんの映画レビュー(感想・評価)
あっさりだが高カロリー
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伊坂幸太郎さんの作品はよくよく考えればブラックな、重たい話なのだが、それを登場人物たちが、気持のよいテンポでさらりと展開していくストーリーである
。見終わった後、まるで空が晴れ渡り、爽やかな風吹き抜けるような印象さえうける。
同じ時間に、同じ病院で生まれた今村と尾崎。しかし、二人は全く別のそれぞれの道に進んでいく。ある日、尾崎はひょんなとこから自分の母親とが実は尾崎の母親で、自分が母親の本当の子供でないと知る。自分は空き巣、方や尾崎はプロ野球選手。本当は母親がプロ野球選手の息子をもったかもしれないことを思うと、自分は間違いだったのだろうかと思いつめてしまう今村だった。
そんな思いを抱いていた中、恋人の若葉がポテチの味を間違えて、「こっちの味食べたことなかったけど、おいしい。間違ってよかったかも。」と言う所。
ピークはそこだった。で、ぶわっとなった。感がいい人はうすうす気づいていくのだが、原作(背景)を知っている人はここでいたたまれない気持ちになると思う。
最後の落ち込んでいる尾崎を励ましに試合を見に行くシーンは見ていて球場の人たちと一体になれる気がしました。
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